住 所   島根県江津市有福温泉町710
  電 話   0855-56-3353
 営業時間   7:00~21:30
 入浴料   400円 (家族風呂 1時間1200円)
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   有福温泉
  泉 質   単純温泉(アルカリ性)
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   47.0  ℃ (使用位置)
 pH   
 成分総計   0.30 g/㎏
    Na=78.2/K=1.9/Ca=3.7(83.8㎎/㎏)
  F=2.3/Br=0.2/Cl=66.0/SO4=16.3/HCO3=48.8/
  CO3=18.0(151.6㎎/㎏)
  H2Si03=68.0/HBO2=0.7(68.7㎎/㎏)
   
〔2015.06.23〕
 入浴履歴   初訪08.11.02
 評 価   ★★★★★★
 有福温泉
御 前 湯
                           ありふくおんせん ごぜんゆ
番台の左手にあるサッシ戸の先が男湯。
広々とした脱衣所には、右側に各10庫の
スチール製と木製の100円返却式ロッカ
ーが2基並置されているだけで、少し殺
風景な感じがします。

磨りガラスの引き戸を開け浴室内に入る
と、正面上方には3連のアーチ窓が並び、
とてもレトロな雰囲気が漂っています。
『御前湯』は、皐月湯の右手の路地を進んで石段を上った山の中腹に建つ、有福温泉のシンボル的な存在と
なっている洋館風の共同浴場です。

1889(明治22)年に開設された村営浴場を嚆矢とし、当初は“福の湯”と呼ばれていましたが、1928(昭和3)年
に大正建築の色合いを強く留めた鉄筋コンクリート煉瓦造り2階建ての現在の浴舎に改築され、その際、背後
に薬師堂が控えていることから“御前湯”と改称されたそうです。
有福温泉は、国道9号(山陰道)の敬川橋東詰交差点から敬川に沿うように県
道下府江津線(299号)・田所国府線(50号)を南下すること約6.5㎞、三方を山
に囲まれた狭小な山間に、湯治場や花街として活況を呈していたかつての面
影と情緒を色濃く残す温泉地です。
山の斜面に旅館・共同浴場や民家が雛壇のように建ち並び、その間を縫うよ
うに石畳の坂道や石段が設けられている景観から、「山陰の伊香保」という
異名も付けられています。

開湯は1350年以上前。
651(白雉2)年、この地を訪れた天竺(インド)の僧 法道仙人によって発見さ
れ、国司として石見国に赴任した柿本人麻呂が、妻の依羅娘子とともに湯治
を行ったとも伝えられています。
かつては9軒の宿が知られていましたが、2010年8月8日にすでに廃業してい
た和田屋旅館から出火した火災により、たじまや・寺部屋という2軒の旅館
が類焼。
ともに全焼し、現在のところ再建の見通しは立っていません。
白い壁とのコントラストによって水色が際立つ湯船の中央に
は、柱の上にお釜を載せたような石製の湯口が設けられ、2
方向からやや熱めの湯がトボトボと注がれています。

利用されているのは、皐月湯と同様に複数の源泉からなる混
合泉で、わずかに白濁した湯からは成分臭が仄かに香り、つ
るつるした肌触りとともに、何だか身体全体が包み込まれる
ような柔らかい浴感がとても印象に残りました。


温泉のみを取り上げるならば、私的には弥生湯が一番。
しかしながら、80年以上にわたってこの温泉地とともに歩ん
できた重厚な浴舎の存在感や風情のある浴場の雰囲気は、他
の浴場の追随を許しません。
観光客が入れ替わり立ち代り訪れる理由が十分納得できる、
山陰地方を代表する魅力的な浴場です。   〔10.11.30〕
白い亀甲形タイルが張られた浴室には、正面奥と左右の壁にシャワーカラン
3基を含む11基のカランと固定シャワー2基が並び、中央には3.2×2.7mほど
の長方形の四隅の角を落とした黒御影縁・タイル張りの湯船が配されていま
した。
アーチ形の入口正面には、レトロ
感溢れる八角柱の木造りの番台。
中にいる湯番のおばさんに右側の
券売機で買い求めた入浴券を手渡
し、浴場へ向かいます。

なお、番台の背後には、共同浴場
には珍しく家族風呂が設けられ、
階段を上がった2階には、古い温
泉街の写真が展示された休憩所も
用意されています。

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