住 所   大分県別府市南町2-2
  電 話   0977-26-5789
 営業時間   6:30~22:30
 入浴料   100円 (休=年末大掃除日)
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   永石温泉
  泉 質   単純温泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   49.3  ℃
 pH   8.1
 成分総計   0.969 g/㎏
    Li=0.9/Na=145.0/K=16.9/Ca=40.8/Mg=24.0/Fe2=0.4/
  Mn=0.4(228.4㎎/㎏)
  Cl=138.0/SO4=66.5/HCO3=317.0(521.5㎎/㎏)
  H2Si03=198.8/HBO2=4.4(203.2㎎/㎏)
  CO2=16.0(16.0㎎/㎏)           〔2009.03.27〕
 入浴履歴   初訪06.08.24,最終11.12.23(3回目)
 評 価   ★★★★★★
 別府温泉
永 石 温 泉
                         べっぷおんせん なげしおんせん
1998年2月の分析では、ナ
トリウム・マグネシウム-
炭酸水素塩・塩化物泉とい
う泉質名が付いていました
が、10年ほどの間に成分量
が60㎎ほど減少し、単純温
泉となっています。

少し熱めの無色透明な湯か
らは重曹臭が香り、つるり
感のある柔らかい浸かり心
地には好感が持てます。
また、湯船の底には、埃の
ような茶褐色の湯の華が沈
殿していました。
タイル張りの浴室には、中央やや奥寄りに四隅の角を欠いた2.8×1.4m
ほどの水色タイル張り湯船、左手前にシャワー1基が配されています。
源泉枡から右手前側面の湯口を介して掛け流されているのは、1984年に
敷地内で掘削されたという独自源泉。
浴場は、脱衣所と浴室の間に仕
切りがなく、浴室が脱衣所から
5段下りた位置にある、別府八
湯の共同湯では通有の一体型半
地下式の造り。

18庫の脱衣箱が備えられた右側
の脱衣所のほかに、2段分高く
なった左にも16庫の脱衣箱が置
かれた脱衣所が設けられており、
こちら側に立つと、浴室の床ま
での高低差は3m近くに達しま
す。
別府温泉は、JR日豊本線別府駅周辺の繁華街に所在する八湯の中心
となる温泉地で、別府湾に面した北浜地区には大型のホテル・旅館が
建ち並んでいます。

8世紀の初めに編まれた『伊予国風土記』に「速見の湯」として登場
し、鎌倉時代には、御家人であった大友頼康(1222~1300)によって温
泉奉行が置かれ、元寇の戦傷者が保養に訪れたと伝えられています。
また、江戸時代後期の1817(文化14)年に書かれた温泉番付『諸国温泉
効能鑑』では、西の前頭六枚目に位置付けられています。
明治時代に入り、流川の河口に旧別府港が完成(1871年)し、日豊本線
が延伸開業(1911年)すると大きく発展を遂げ、“山は富士、海は瀬戸
内、湯は別府”というキャッチフレーズを考案した油屋熊八の尽力も
あって、全国的に有名な観光・温泉地となりました。
別府温泉郷は、伽藍岳(硫黄山・1045.3m)と鶴見岳(1374.5m)という2つの活火山の東麓に湧く、わが国を
代表する温泉地です。

温泉郷内には、“別府八湯”と総称される別府・亀川・柴石・鉄輪・明礬・堀田・観海寺・浜脇という個性
豊かな8か所の温泉地が点在し、掲示用新泉質名として大別される10の泉質のうち、7種類の湯を楽しむこと
ができます。
泉源の数は別府市内で2288孔、湧出量は毎分87550ℓ(『平成30年度 東部保健所報』より)を数え、“泉都”
の名に相応しい日本一の豊富な湯量を誇っています。
『永石温泉』は、永石通りと旧小倉街道が交差する南東角に所在す
る市営の共同浴場で、駅前通り(県道32号)から旧街道である西法寺
通りに入り、南へ700mほど向かうと到着します。

1875(明治8)年の『別府村誌稿』にも記録され、“永石湯”“握石
(にぎいし)湯”などと呼ばれていた明治初期から開かれていた浴場
で、西国巡錫でこの地を訪れた弘法大師が、水を恵んでくれた老婆
に感謝して石を投げ上げたところ、石が落ちた場所から温水が湧出
したことから“投石の湯”と呼ばれるようになり、それが“永石”
に転じたという伝説、あるいは、湧き出した温泉の利用について思
案しているうち、一晩にして木造の温泉場が出現したことから“一
夜温泉”と呼ばれるようになったという言い伝えが残されています。
当初はもう少し北西側に位置していましたが、1929年にかつて別府
警察署が所在していた現在地に移されました。

トップページへ



大分県の温泉へ



1991年に建て替えられたという赤
色の鉄板で葺かれた浴舎は、日田
や玖珠盆地に特有の「鍵屋」と呼
ばれる鉤形に折れた木造の入母屋
造りで、平屋建てとはいえ階高が
高く、お寺の本堂のような趣があ
ります。
緑色の暖簾を潜って中へ入ると、
右側に番台があり、ガラス戸の前
を鶯色のカーテン生地で目隠しし
た右手前が男湯、左奥が女湯とな
っていました。
外観のみならず、磨りガラスと横格子の湯気抜きが巡らされた天井の高い浴場は風情たっぷり。この浴舎を
一見するだけでも価値のある、いつも常連客で賑わう人気の一湯です。           〔11.03.13〕