住 所   大分県別府市田の湯町4-23
  電 話   0977-21-1381
 営業時間   6:30~22:30
 入浴料   100円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   田の湯温泉
  泉 質   ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-炭酸水素
  塩泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   51.0  ℃
 pH   7.8
 成分総計   1.034 g/㎏
    Li=0.7/Sr=0.3/Na=119.0/K=13.9/Ca=49.0/Mg=33.0/
  Fe2=0.4/Ba=0.2/Mn=0.2(216.7㎎/㎏)
  Br=0.1/Cl=35.7/SO4=55.0/HCO3=492.0/S2O3=0.1
  (582.9㎎/㎏)
  H2Si03=221.0/HBO2=2.0(223.0㎎/㎏)
  CO2=11.9(11.9㎎/㎏)           〔2014.03.17〕
 入浴履歴   初訪10.02.12,最終10.12.18(2回目)
 評 価   ★★★★
 別府温泉
田 の 湯 温 泉
                         べっぷおんせん たのゆおんせん
江戸時代に創設されたという歴史の古い浴場で、周りを田んぼに囲ま
れ、畦道を通って利用されていたことから、上の田の湯・川の湯・畦
なしの湯などと呼ばれ、1888(明治21)年頃には“野田の湯”と呼称さ
れていたそうです。
その当時は茅葺きであったとのことですが、1908(明治41)年に瓦葺き
となり、1919(大正8)年に北側の上手から現在地に移設されました。

1999年に改築された鉄筋コンクリート造りスレート葺きの白壁の浴舎
は、左右に分かれた男女別の浴場の上に片流れの屋根が載った斬新な
デザインで、入口の格子戸に掛かる暖簾とその上の扁額がなければ、
とても共同浴場とは思えません。
中へ入ると正面に番台があり、管理人さんに入浴料を直接手渡し、右
側の男湯へ向かいます。
別府温泉は、JR日豊本線別府駅周辺の繁華街に所在する八湯の中心
となる温泉地で、別府湾に面した北浜地区には大型のホテル・旅館が
建ち並んでいます。

8世紀の初めに編まれた『伊予国風土記』に「速見の湯」として登場
し、鎌倉時代には、御家人であった大友頼康(1222~1300)によって温
泉奉行が置かれ、元寇の戦傷者が保養に訪れたと伝えられています。
また、江戸時代後期の1817(文化14)年に書かれた温泉番付『諸国温泉
効能鑑』では、西の前頭六枚目に位置付けられています。
明治時代に入り、流川の河口に旧別府港が完成(1871年)し、日豊本線
が延伸開業(1911年)すると大きく発展を遂げ、“山は富士、海は瀬戸
内、湯は別府”というキャッチフレーズを考案した油屋熊八の尽力も
あって、全国的に有名な観光・温泉地となりました。
別府温泉郷は、伽藍岳(硫黄山・1045.3m)と鶴見岳(1374.5m)という2つの活火山の東麓に湧く、わが国を
代表する温泉地です。

温泉郷内には、“別府八湯”と総称される別府・亀川・柴石・鉄輪・明礬・堀田・観海寺・浜脇という個性
豊かな8か所の温泉地が点在し、掲示用新泉質名として大別される10の泉質のうち、7種類の湯を楽しむこと
ができます。
泉源の数は別府市内で2288孔、湧出量は毎分87550ℓ(『平成30年度 東部保健所報』より)を数え、“泉都”
の名に相応しい日本一の豊富な湯量を誇っています。
『田の湯温泉』は、別府駅の西口から日豊本線の高架に沿って南へ向かい、駅の南では最初に高架線と交差
する新宮通りを山手へ110mほど上がると左手に所在する市営の共同浴場です。

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奇抜な外観に対し、浴場は脱衣所の奥に浴室が続き、両者の
間は壁を少し狭めた程度という、別府八湯の共同浴場では通
有の一体型の造りで、脱衣所には右側に18庫の脱衣箱が備え
られています。
タイル張りの浴室も、左壁に3基の水カラン、中央に床の広
さの割に大振りな隅丸長方形のタイル張り湯船を配しただけ
の簡素な造りで、左手前隅にある源泉枡から浴槽内の湯口を
介して独自源泉が掛け流されています。
少し濁りのある透明湯は、微弱な成分臭が香る程度ですが、
つるつるした肌触りに温泉らしさが感じられました。


終日、利用者が途切れることのない人気の市営浴場ですが、
外観とは不釣り合いな素朴な雰囲気に、その理由を垣間見た
気がしました。               〔11.10.03〕