住 所   鹿児島県日置市吹上町湯之浦910-4
  電 話   099-296-2020
 営業時間   立寄り 10:00~19:30
 入浴料   600円 (家族湯 1時間850円)
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   吹上21号 / 吹上23号
  泉 質   単純硫黄泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   36.4 / 59.6  ℃
 pH   9.0 / 9.0
 成分総計   0.3186 / 0.3603 g/㎏
    Li=0.3/Sr=0.2/Na=68.5/K=1.7/Ca=7.1/Mg=1.7/
  NH4=1.0/Fe2=5.9/Mn=0.2(86.6㎎/㎏)
  F=7.7/Cl=18.6/SO4=33.5/HCO3=103.7/CO3=15.0/
  OH=0.2/HS=12.1/S2O3=1.4(192.2㎎/㎏)
  H2SiO3=36.2/HBO2=3.3(39.5㎎/㎏)
  CO2=0.2/H2S=0.1(0.3㎎/㎏)
        〔2012.03.05〕

  Li=0.3/Na=82.3/K=2.5/Ca=2.6/NH4=1.3(89.0㎎/㎏)
  F=12.0/Cl=30.7/SO4=0.4/HCO3=123.3/CO3=21.0/
  OH=0.2/HS=30.1/S2O3=1.0(218.7㎎/㎏)
  H2SiO3=45.3/HBO2=6.8(52.1㎎/㎏)
  CO2=0.2/H2S=0.3(0.5㎎/㎏)
        〔2012.03.05〕
 入浴履歴   初訪14.07.18
 評 価   ★★★★★★
 吹上温泉
湖畔の宿 みどり荘
                   ふきあげおんせん こはんのやど みどりそう
緑に囲まれた浴場は総石造りで、中央に4.15×1.75m弱の精美な湯船が
配され、左奥に設けられている蛙の親子が上に横たわった湯口から飲泉
可能な自家源泉がトボトボと加えられています。

無色透明の少し熱めの湯からは、大浴場より控えめながら玉子臭味と少
苦味が感じられ、肌がつるつるしました。
浴室は石板張りで、正面が大きな嵌め殺しのガラスとなっているため、
池を眺めながら湯浴みを楽しむことができます。
左右手前に源泉・水カランが3対ずつ並び、正面には7.6m強×1.7mほ
どの石板張りの湯船が幅一杯に配されていました。

湯船の右辺と正面左寄りの柱の横に設えられている石造りの湯口から静
かに加えられているのは、共同源泉と敷地内で自噴する自家源泉の2本
の単純硫黄泉。

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木漏れ日の中の湯浴みは雰囲気が良く、宿側でも鮮度良好な自家源泉のみを利用した露天風呂を一押しして
いるようですが、湯温が高めで長湯が叶わないのが玉に瑕。

個人的には、全国的に見ても類例の少ない墨湯を楽しむことができる大浴場の方が気に入りました。
                                           〔15.06.28〕
湯船には底が
かろうじて確
認できる程度
の黒色の濁り
湯がたっぷり
と満たされ、
黒い湯の華が
少量舞うやや
熱め寄りの適
温湯からは、
しっかりした
玉子臭味と少
苦味が感じら
れ、肌が少し
つるっとしま
した。
また、吹上温泉と旧南薩線の伊作駅跡とを結ぶ県道湯之浦伊作停車
場線(294号)から温泉街へ向かう北側の入口に、酒瓶を傍らに置き、
温泉に浸かりながら微笑む西郷さんのモニュメント“西郷隆盛来遊
の地”が設置されているように、西郷隆盛が1870・71・74(明治3・
4・7)年の3度にわたってこの地を訪れ、温泉で心身を癒しながら大
好きな狩猟を楽しんだほか、太平洋戦争の末期には、知覧や万世の
飛行場から飛び立つ特攻隊員らが出撃前に訪れた休養地としても知
られています。

なお、かつては湯之浦温泉または伊作温泉と呼ばれていましたが、
1955年の伊作町と永吉村の合併による吹上町の誕生後、現在の名に
改められました。
吹上温泉は、日本三大砂丘の一つで、ウミガメの産卵地としても知られる吹上浜から東へ4.5㎞余り、東シ
ナ海に注ぐ伊作川の支流 湯之浦川の両岸に5軒の湯宿と市営の公衆浴場1か所が点在する、湯之浦の農家で
飼われていた馬が怪我を癒していたことから発見されたと伝えられる素朴で閑静な温泉地です。

開湯の詳しい時期は判然としませんが、島津家の分家である伊作家10代当主で“日新斎(じっしんさい)”の
号で知られる島津忠良が、1538(天文7)年に家臣の鎌田小太郎へ軍功の恩賞としてこの温泉を与え、1574(天
正2)年には、忠良の孫で島津家16代当主の島津義久が入湯した記録が残されています。

遊歩道から石段を7段下りると、右
手前に切妻屋根の簡易な脱衣小屋が
付設されており、コ字形に設えられ
た腰掛けの上にプラスチック籠9個
が備えられていました。
この宿では、すべて純和風の離れと
なった8室の客室や食事処として利
用されている大広間・中広間、男女
別の大浴場・露天風呂と2室の家族
湯が、宿名の由来となっている“み
どり池”の畔に配されており、受付
棟の裏手に設けられた藤棚の先で二
手に分かれている道を右へ向かいま
す。
一方、男性露天風呂は、遊歩道へ
戻って再び歩を進めると程なくし
て右手にあり、女性露天風呂はさ
らに先へ向かい、特攻隊員の霊を
慰めるために建立された観音堂を
過ぎた最奥に位置しています。
暖簾の掛かったガラス格子戸の入口
を入ると、板張りの上に茣蓙が敷か
れた奥行きのある脱衣所には、右側
の手前に竹製の腰掛け、中央に洗面
ボウル2基の洗面カウンター、奥に
角籠7個が置かれた竹敷きの3段棚、
対する左には手前に角籠5個の3段棚、
100円有料のコインロッカー10庫、
浴室への出入口を挟んで奥に角籠8
個の3段棚がそれぞれ備えられてい
ました。
池に沿って設定されている遊歩道
を散策気分で歩いて行くと、大浴
場と家族湯が入っている屋上がテ
ラスとなった浴室棟に到着。

ただし、男湯の入口はコンクリー
ト造りの建物の反対側に位置して
おり、左側上手に並んで建つ大広
間との間を抜けていかなければな
りません。
石畳のアプローチから秘湯を守る
会の提灯がぶら下がった歴史を感
じさせる棟門を潜ると、すぐ左手
に瓦葺きの入母屋屋根を鉤形に交
差させた白壁の受付・事務所棟が
あり、ガラス格子戸の玄関を入っ
て券売機で入浴券を購入し、正面
の受付で手渡します。
『湖畔の宿 みどり荘』は、県道に
面して設置されている緑色の歓迎ゲ
ートから南へ延びる緩やかな坂道を
250mほど上ると、四季折々の自然
を楽しむことができる数千坪の広大
な敷地の中に静かに佇む1932(昭和7)
年に創業された日本秘湯を守る会会
員の老舗旅館で、齋藤茂吉や吉田紘
二郎といった文人に愛された湯宿と
しても知られています。