住 所   熊本県人吉市紺屋町80
  電 話   0966-22-2020
 営業時間   13:00~22:00 (休=第1月)
 入浴料   300円
温泉利用状況   完全放流式 (11~4月 加温あり)
   
 源 泉 名   
  泉 質   単純温泉(アルカリ性)
 湧出量   50   ℓ/min
 泉 温   42.0  ℃
 pH   
 成分総計   0.490 g/㎏
    
  
  
  
  
  

 入浴履歴   初訪14.05.03
 評 価   ★★★★★★★
 人吉温泉
新 温 泉
                            ひとよしおんせん しんおんせん
左右両奥に2.15×2.0mほどの深浅2つのコンクリート湯船が配され、湯
口のある左側の主浴槽から右の寝湯槽へ、サイフォンの原理を利用して
ビニールホースで送湯されていました。

奥壁の湯口からドボドボと加えられているのは、向かいの駐車場脇の泉
源で湧出している独自源泉のアルカリ性単純温泉。
脱衣所より一
段分低い位置
にある浴室は、
腰壁から床が
洗い出しコン
クリートの目
地切りで、高
い天井には湯
気抜きが設え
られ、正面か
ら右側にガラ
ス格子戸が巡
らされている
ことから、採
光はとても良
好です。
所有者の祖父である永見三郎氏が
1年以上の歳月をかけて上総掘り
で源泉を掘削し、1931(昭和6)年
に創業。

御子息の新三郎氏の名前から1字
をとって名付けられた浴場は、当
時温泉が少なかった町中の人々に
とても喜ばれ、現在に至るまで愛
され続けているとのことで、今回
人吉を訪れるに当たって最も入湯
してみたいと思っていました。
人吉温泉は、日本三大急流の一つに数えられる球磨川が東から西へ貫流する人吉盆地の西部に位置し、江戸
時代には2万2千石の石高を有する人吉藩相良家の城下町として栄え、武家屋敷や神社仏閣が点在する情緒豊
かな街並みから“九州の小京都”と称される熊本県の最南端、人吉に湧く温泉です。

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コーラのような色合いの少しぬるめの湯からは、湯口では金気を帯びた油臭、浴槽内では甘いモール臭が仄
かに香り、肌がつるつるしました。


創建時の姿をほぼそのまま残した築80年を超える浴舎は、人吉市内に点在する大正から昭和初期に建てられ
た木造公衆浴場の中でも風情や鄙びた佇まいが群を抜いて素晴らしく、浴場を後にするのを躊躇ってしまっ
たほどです。
2004年には湯量不足が原因で一時休業されていたとのことですが、ぜひともこのまま後世に残してほしい文
化財級の浴場でした。                                 〔15.03.07〕
中へ入るとすぐ左に小さな木造りの番台があり、湯番のおばさんに入
浴料を支払います。
この浴場は1965・71・72・79年に球磨川の氾濫によって浸水の被害に
遭っており、当時の水位が入口の横の柱や板壁に白いテープで表わさ
れていました。

浴室との間を透明ガラスの格子戸で仕切られた脱衣所は、天井の高い
ゆったりした造りで、壁板に栂、床板に松・杉が利用されています。
左手の仕切り壁の上に大きな手書きの広告看板が掲げられているなど
ノスタルジックな雰囲気が漂い、正面右寄りにはぶら下がり健康器と
レトロな台秤体重計、右側には年季の入ったマッサージ機が置かれ、
その背後の一段高くなった板間には14個のプラスチック籠が備えられ
ていました。
ペンキ塗りの青いトタン
屋根が目を引く木造浴舎
は、入母屋屋根と左右に
湯気抜きのドーマーを備
えた切妻屋根を前後に配
した重厚な造りで、入母
屋屋根の下には同じくト
タン葺きの下屋が付され
ています。
正面には右横書きの扇紙
形の木札が掲げられた趣
のある曇りガラス扉が左
右に並び、右が男湯、左
が女湯に分かれています。
『新温泉』は、JR肥薩線の人吉駅前から県道人吉停車場線(188号)と国道445号を経由して南東方向へ約520
m、球磨川へ注ぐ山田川に架かる出町橋を渡って2本目の路地を左へ30mほど入ると右手に所在する、公衆浴
場の宝庫 人吉温泉を代表する浴場の一つです。
1492(明応元)年の正月に井口八幡宮へ弓始めに参詣した相良家12代当主
相良為続(1447~1500)が林村の湯楽寺で湯治した記録が残されていると
いう500年以上の歴史を持つ温泉ですが、本格的な開発は1910(明治43)
年に現在温泉町と呼ばれている万江川が球磨川と合流する地で川野廉氏
が泉源掘削に成功し、「翠嵐楼」を創業したことを嚆矢としており、当
初は地名から“林温泉”と呼ばれていました。

昭和に入って上総掘りという井戸掘りの技術が伝えられると、市街地で
も泉源の掘削が次々と行われるようになり、2012年3月末現在、源泉数
は78本に上り、市内には23軒の宿泊施設と33か所を数える公衆浴場(公
衆浴場業許可を有する宿泊施設も含む)が点在しています(平成25年版人
吉市統計年鑑 2014.4.1)。