住 所   熊本県人吉市瓦屋町1120-5
  電 話   0966-22-3221
 営業時間   14:00~21:00 (休=第2・4月)
 入浴料   300円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   鶴亀温泉
  泉 質   ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
 湧出量   160   ℓ/min
 泉 温   53.9  ℃
 pH   7.7
 成分総計   2.18   g/㎏
    Li=0.1/Sr=0.1/Na=510.0/K=78.6/Ca=11.4/Mg=1.7/
  NH4=1.4/Fe2=0.3/Fe3=0.6(604.2㎎/㎏)
  F=1.7/Br=1.2/Cl=437.3/SO4=0.7/HCO3=887.4/HS=0.1/
  S2O3=0.2(1328.6㎎/㎏)
  HAsO2=<0.1/H2SiO3=187.0/HBO2=47.7(234.7㎎/㎏)
  CO2=13.8/H2S=<0.1(13.8㎎/㎏)
     
〔2005.12.09〕
 入浴履歴   初訪14.05.03
 評 価   ★★★★★★
 人吉温泉
鶴 亀 温 泉
                        ひとよしおんせん つるかめおんせん
奥壁中央の下端に設えられた恵比寿(女湯は大黒天)の顔を象
った湯口から静かに加えられているのは、独自源泉の含食塩
-重曹泉。
わずかに褐色掛かった透明のモール泉は、湯口のある奥の浴
槽が少し熱め、手前の寝湯槽は適温といった湯加減で、湯口
では仄かに硫黄の香りが加わった金気臭、浴槽内では微弱な
金気臭が感じられ、微細な泡付きも手伝って肌がつるつるし
ました。

営業の再開に際し、改装業者によって脱衣所の壁や仕切り壁
の上に飾られていた味わいのあるレトロなペンキ看板が取り
外されてしまったのはとても残念ですが、浴舎や浴室の鄙び
た風情は痺れるほどで、ぜひともこのままの状態で存続して
ほしいと強く感じました。           〔15.03.10〕
浴室は三和土へ下りて中央のサッシ戸から4段下がった半地下に位置し
ていますが、正面から左壁にかけて巡らされた磨りガラスの格子戸から
陽光が降り注ぎ、採光は良好です。

ガラス窓以下は洗い出しのコンクリートで仕上げられ、右手の仕切り壁
の下にシャワーカラン2基が並び、中央に1.85×1.7mと1.85×1.1m弱
の2槽に仕切られたコンクリート湯船が奥に寄せて配されていました。
瓦葺きの下屋が覆う平側の中央に左右2つの入口扉があり、左が男湯、
右が女湯に分かれています。
人吉の入浴施設でよく目にする“球磨川温泉郷”のゆ暖簾が掛かった
開け放たれた扉を入るとすぐ右に番台があり、管理人の男性に入浴料
を手渡し、左手の脱衣所へ上がります。

堤温泉や新温泉と同様に浴室との間を格子のガラス戸で仕切られた脱
衣所は、壁や天井こそ建築当初の杉板張りとなっているものの、檜の
床板は張り替えられ、新温泉のように一段高くなった奥の板間に14個
のプラスチック籠が備えられていました。
人吉温泉は、日本三大急流の一つに数えられる球磨川が東から西へ貫流する人吉盆地の西部に位置し、江戸
時代には2万2千石の石高を有する人吉藩相良家の城下町として栄え、武家屋敷や神社仏閣が点在する情緒豊
かな街並みから“九州の小京都”と称される熊本県の最南端、人吉に湧く温泉です。

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『鶴亀温泉』は、JR肥薩線の人吉駅前から東進して290m先で左に折
れ、線路の北側へ横断して御溝川に沿って北北東方向へ延びる幅員の狭
い生活道路を350m余り上ると右手に所在する、1937(昭和12)年に創業
された公衆浴場です。
一時、源泉の枯渇により1年半ほど休業していましたが、2005年に現オ
ーナーの外山胃腸病院が買い取って泉源を再掘削し、2006年3月に営業
を再開しました。

住宅地にひっそりと佇む木造浴舎は、再開時に瓦葺きの屋根や浴室の天
井などに手が加えられたものの、創建時の姿をほぼ留めた切妻造り平屋
建てで、左側の通りに面した妻壁には換気用のガラリ窓、裏側の屋根の
上には湯気抜きのドーマーが左右に設えられています。
1492(明応元)年の正月に井口八幡宮へ弓始めに参詣した相良家12代当
主 相良為続(1447~1500)が林村の湯楽寺で湯治した記録が残されて
いるという500年以上の歴史を持つ温泉ですが、本格的な開発は1910
(明治43)年に現在温泉町と呼ばれている万江川が球磨川と合流する地
で川野廉氏が泉源掘削に成功し、「翠嵐楼」を創業したことを嚆矢と
しており、当初は地名から“林温泉”と呼ばれていました。

昭和に入って上総掘りという井戸掘りの技術が伝えられると、市街地
でも泉源の掘削が次々と行われるようになり、2012年3月末現在、源
泉数は78本に上り、市内には23軒の宿泊施設と33か所を数える公衆浴
場(公衆浴場業許可を有する宿泊施設も含む)が点在しています(平成
25年版 人吉市統計年鑑 2014.4.1)。