住 所   熊本県人吉市土手町40
  電 話   0966-22-3207
 営業時間   5:00~8:00 / 10:00~23:00
 入浴料   200円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   堤温泉
  泉 質   ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
 湧出量        ℓ/min
 泉 温   49.9  ℃
 pH   7.52
 成分総計   2.420 g/㎏
    Li=0.4/Na=620.3/K=40.4/Ca=8.4/Mg=2.3/Fe2=0.3
  (672.1㎎/㎏)
  F=3.8/Br=0.9/Cl=218.6/SO4=255.9/HCO3=1038/
  HS=0.4(1518㎎/㎏)
  H2SiO3=180.2/HBO2=28.5(208.7㎎/㎏)
  CO2=22.0/H2S=0.1(22.1㎎/㎏)
     
〔2004.08.25〕
 入浴履歴   初訪14.05.03
 評 価   ★★★★★★
 人吉温泉
堤 温 泉
                          ひとよしおんせん つつみおんせん
わずかに黄色掛
かって見える透
明湯からは、金
気を帯びた油臭
と微弱な硫黄臭
が香り、微細な
泡付きによって
ぬるぬるした肌
触りも楽しむこ
とができますが、
熱めの湯温に加
えて温まりが良
く、残念ながら
長湯は叶いませ
んでした。
脱衣所とは木枠のガラス戸とガラス
サッシ戸で仕切られた浴室は平石張
りで、中央のサッシ戸から手摺の付
いた幅広の階段を3段分下りた半地
下に設けられています。

正面から右側にガラス窓が巡らされ
ていることから採光に恵まれ、右壁
の上方には昭和33年6月の分析表が
掲示されていました。
正面に付設された瓦葺きの下屋
の下には、右横書きで表示され
た木製扉が左右に並び、男湯の
入口は右側。

正面から側面のガラス窓の前に
は木柵が目隠しとして取り付け
られ、男湯入口の右横の柵には
「公衆浴場」、対する女湯入口
の左横には、温泉マークと「堤
温泉」と一文字ずつ記した菱形
の看板が掲げられていました。
人吉温泉は、日本三大急流の一つに数えられる球磨川が東から西へ貫流する人吉盆地の西部に位置し、江戸
時代には2万2千石の石高を有する人吉藩相良家の城下町として栄え、武家屋敷や神社仏閣が点在する情緒豊
かな街並みから“九州の小京都”と称される熊本県の最南端、人吉に湧く温泉です。

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今回の人吉訪問の最大の目的は、大正から昭和初期に創設され、今なお営業を続けている木造の公衆浴場め
ぐりで、その第一弾がこの堤温泉。

重厚な浴舎と浴場のレトロな佇まいは期待以上で、久し振りに心躍らせながらの湯浴みとなりました。
                                           〔15.02.25〕
中央には側面を角タイル、底を玉石タイルと紅葉形タイルで仕上げ、下
端に孔の開いた仕切りによって左右2槽に分けられたコンクリート湯船
が配され、1.85×1.75mほどの湯口のある左手の浴槽は少し熱め、1.85
×1.2mほどの右の浅い浴槽はやや熱め寄りの適温となっていました。

左奥の浴槽内に挿入されたパイプ湯口から掛け流されているのは、泉質
としては含食塩-重曹泉に分類される独自源泉のモール泉で、湯口の周
りがうっすら白濁して見えるほど、湯の中には気泡が浮遊しています。
入場するとすぐ左に監視カメラが設
置された無人の番台があり、手前に
置かれた木製の料金箱に入浴料を納
めます。

天井の高いゆったりした脱衣所には、
左側の仕切り壁の前にスチール製の
鍵付き更衣ロッカー8庫が置かれて
いますが、基本的には棚に数個のプ
ラスチック籠が備えられているだけ
で、いささか殺風景な感じがしまし
た。
『堤温泉』は、人吉市役所の前から球磨川の支流で人吉城の堀の役目を
果たしていた胸川を渡って西南西方向へ向かうこと約200m、すぐ右横
に焼酎蔵を擁する1903(明治36)年に創業した繊月酒造㈱の初代社長であ
る堤 治助氏が地域住民に供するために1921(大正10)年に創設したとい
う、同社が管理・運営する市内最古の公衆浴場です。

通りに南面して建つ風情のある木造の浴舎は、堂々とした入母屋造りの
瓦葺きで、大棟の上には湯気抜きの越屋根が載り、大きな入母屋の破風
はペンキ塗りの下見板張りとなっています。
1492(明応元)年の正月に井口八幡宮へ弓始めに参詣した相良家12代当
主 相良為続(1447~1500)が林村の湯楽寺で湯治した記録が残されて
いるという500年以上の歴史を持つ温泉ですが、本格的な開発は1910
(明治43)年に現在温泉町と呼ばれている万江川が球磨川と合流する地
で川野廉氏が泉源掘削に成功し、「翠嵐楼」を創業したことを嚆矢と
しており、当初は地名から“林温泉”と呼ばれていました。

昭和に入って上総掘りという井戸掘りの技術が伝えられると、市街地
でも泉源の掘削が次々と行われるようになり、2012年3月末現在、源
泉数は78本に上り、市内には23軒の宿泊施設と33か所を数える公衆浴
場(公衆浴場業許可を有する宿泊施設も含む)が点在しています(平成
25年版 人吉市統計年鑑 2014.4.1)。