住 所   鹿児島県指宿市西方1408-27
  電 話   0993-22-2827
 営業時間   7:00~21:00 (休=第2・4金)
 入浴料   300円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   二月田8号
  泉 質   ナトリウム-塩化物泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   56.3  ℃
 pH   6.4
 成分総計   5.502 g/㎏
    Li=1.2/Sr=0.3/Na=1446/K=218.0/Ca=282.4/Mg=21.4/
  Al=0.1/NH4=0.2/Fe2=2.5/Ba=0.1/Mn=1.3(1974㎎/㎏)
  F=0.8/Br=9.5/Cl=2870/SO4=290/HCO3=57.9
  (3228㎎/㎏)
  H2SiO3=241.5/HBO2=23.6(265.1㎎/㎏)
  CO2=35.1(35.1㎎/㎏)
      
     
〔2009.06.10〕
 入浴履歴   初訪14.07.18
 評 価   ★★★★
 指宿温泉
殿 様 湯
                              いぶすきおんせん とのさまゆ
市内十町南迫田の光明禅寺に安置されている1543(天文12)年に建立さ
れた方柱板碑の「薩州湯豊宿郡」という刻銘から、戦国時代にはすで
に温泉に恵まれた土地であったことが窺われ、第10代薩摩藩主 島津
斉興の命によって1843(天保14)年に纏められた『三国名勝図会』とい
う地誌には、摺之浜温泉(現 摺ヶ浜温泉)では海岸で湧く温泉を砂蒸
しとして利用し、2代藩主 島津光久がこの地に行館(別邸)を設けたこ
とが記載され、摺之浜温泉・弥次ヶ湯・二月田温泉とともに港の湯・
大牟礼湯・三節湯・間水湯・柴立湯の各浴場が紹介されています。

なお、狭義の指宿温泉は、JR指宿枕崎線指宿駅から南東に位置し、
大規模な宿泊施設が集まる摺ヶ浜温泉を指しますが、現在では、河原
湯・二月田・潟山・弥次ヶ湯・湯之里・村之湯・摺ヶ浜等の各温泉か
ら構成される温泉群の総称として用いられています。
採光良好な浴室は石板張りで、湯船の縁やその周りの床は温
泉成分によって全体的に赤茶けています。
右側手前に2、左奥に2対の源泉・水カランが並び、中央には
1827(文政10)年、この温泉が諸病に特別の効能があることを喜んだ
島津斉興が湯殿を造り、1831(天保2)年には、先代の第9代藩主 島
津斉宣が1800(寛政12)年に湯之里の長井温泉に造営した行館をこの
地に移し、以後、斉彬・忠義の歴代藩主や幕末に藩の実権を握って
いた島津久光も30余棟の館と趣向を凝らした湯殿を備えたこの行館
に逗留したことから、「殿様湯」と称されるようになりました。
1895(明治28)年に今林傳太郎氏に払い下げられて以来、行館と同時
に移築された湯権現神社とともに今林家が管理を行っており、1984
年には老朽化により一部を除いて改築が行われました。

なお、山川石と呼ばれる凝灰岩の切石や石板で造られ、タイルも用
いられていたかつての浴場跡は、現在の浴舎の裏手に遺され、1971
年3月に湯権現ともども市の文化財に指定されています。
指宿温泉は、薩摩半島の南東端、錦江湾(鹿児島湾)に面した約5㎞の海岸沿いに30軒ほどの宿泊施設と公衆浴
場・日帰り入浴施設が点在する、未利用も含めて800本超の源泉を有する“砂むし温泉”で有名な南国の雰囲
気漂う温泉地です。

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季節柄、すぐ横に設置されている水カランから加水されているとはいえ、灰緑色半透明の湯は少し熱めで、
金気臭と薄塩味が感じられました。

足軽以下は入湯が許されなかったというかつての風格を窺うことはさすがにできませんが、最盛期には九州
の大半を制した名家の家紋を横にした入浴は自然と厳粛な心持ちにさせられ、思い出深い湯浴みとなりまし
た。                                         〔15.06.15〕
2.0×1.45mほどの隅丸
長方形を呈した石造りの
湯船が配されていました。

湯船の前には側面に島津
家の家紋が打ち付けられ
た長楕円の源泉槽が付設
され、パイプからこの中
に独自源泉の純食塩泉が
一旦注入され、家紋の下
から湯船へ静かに加えら
れています。
島津家の歴代当主の名前を記した
ボードを挟んで左右にガラス戸の
浴場入口が並び、男湯は右側。

ガラス戸によって浴室と画されて
いる脱衣所には、右壁のガラス窓
を囲むように10庫の脱衣箱が凹字
状に設えられ、同数のプラスチッ
ク籠も備えられていました。
今林商店の奥に隣接して建つ白壁の
浴舎は、黒瓦で葺かれた木造入母屋
造りの平屋建てで、破風には“丸に
十字”の島津家の家紋が印されてい
ます。

商店の裏玄関で入浴料を支払い、島
津斉彬が二俣山の麓から殿様湯に至
る3㎞余りに及んで水道を引いた際
に使用されたという石樋を利用した
飲泉所を横目に浴場へ。
『殿様湯』は、国道226号の二月田
交差点から二反田川の右岸に沿って
270mほど西進した左手、前述した
三国名勝図会でも紹介されている二
月田(にがつでん)温泉の共同浴場で
す。