住 所   鹿児島県指宿市十町1068
  電 話   0993-22-3030
 営業時間   7:00~21:00 (休=第2・4木)
 入浴料   300円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   弥次ヶ湯12号 / 弥次ヶ湯13号
  泉 質   ナトリウム-塩化物泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   47.1 / 46.6  ℃
 pH   6.5 / 6.7
 成分総計   3.718 / 2.956 g/㎏
    H=0.9/Sr=1.3/Na=1021/K=173.0/Ca=141.2/Mg=10.2/
  Al=0.1/NH4=0.6/Fe2=1.8/Mn=0.6(1351㎎/㎏)
  F=0.3/Br=6.0/Cl=1927/SO4=105.7/HCO3=85.3
  (2124㎎/㎏)
  HAsO2=0.2/H2SiO3=197.1/HBO2=14.6(211.9㎎/㎏)
  CO2=30.8/H2S=<0.1(30.8㎎/㎏)     〔2011.12.12〕

  H=0.9/Sr=0.3/Na=794.5/K=175.4/Ca=115.0/Mg=7.6/
  Al=0.2/NH4=0.4/Fe2=1.0/Mn=0.4(1096㎎/㎏)
  F=0.3/Br=4.3/Cl=1448/SO4=112.5/HCO3=73.2/
  HPO4=0.1(1638㎎/㎏)
  HAsO2=0.2/H2SiO3=183.7/HBO2=11.6(195.5㎎/㎏)
  CO2=26.4/H2S=<0.1(26.4㎎/㎏)     
〔2011.12.12〕

 入浴履歴   初訪14.07.17
 評 価   ★★★★★★ (暫定)
 指宿温泉
弥次ヶ湯温泉
                        いぶすきおんせん やじがゆおんせん
一方、大黒湯は、脱衣所とその奥
に続く浴室との間に仕切りが一切
ない正真正銘の一体型で、風情た
っぷりの情景を目にした瞬間、思
わず「おっ~」と声を漏らしてし
まいました。
わずかに濁り
のある少し熱
めの湯からは、
金気臭がしっ
かり香り、口
に含むと硫黄
臭と鉄錆味・
薄塩味が感じ
られ、肌がし
っとりしまし
た。
1.9×1.5mほどの湯船は板張り
で、左奥隅のパイプから長方形
のトレーのような容器に一旦注
がれ、手前左の縁から湯船に加
えられています。

ただし、各種の温泉サイトの画
像では、湯の華キャッチャーの
布が被せられたパイプのみで容
器の存在は確認できないことか
ら、湯温を下げるための気温の
高い季節限定の措置なのかもし
れません。
妻側左端の男湯入口を入ると、出入口や窓状の開口のある仕切り壁に
よって浴室との間を画した簀子敷きの脱衣所には、左奥に16庫の脱衣
箱が設えられ、開口部には上部に渡された突っ張り棒にフクロウの暖
簾が掛けられています。

なお、大黒湯は、母屋のすぐ右手のガラス戸を入ると、右側に男女別
の浴場入口のサッシ扉が前後に並んでいますが、男湯は2つの浴場の
脱衣所が中で繋がっており、男性は衣服を着脱せずに行き来すること
ができます。

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浴場の鄙びた雰囲気は村之湯温泉に軍配が上がるものの、敷地内に足を踏み入れた途端、一瞬にして時空を
飛び越えたようにすら感じる郷愁感はこちらの方が数段上。

今回は見送った大黒湯への入湯を果たすためにも、再訪必至の浴場です。          〔15.06.01〕
簀子が敷き並べられた脱衣所には、左側の仕切り壁に15庫の脱衣箱が設
えられ、真ん中には木製の腰掛けが備えられています。

モルタル造りの浴室は一段低い位置にあり、中央に弥次ヶ湯13号と呼ば
れる薄い笹濁りの透明湯を湛えた隅丸長方形の湯船が鎮座していました。
女湯との間を竹で組まれた壁で仕切られた浴室は、脱衣所より3段分ほ
ど低い位置にあり、手摺の付いた階段とスロープで下りていきます。

中央やや左寄りに湯船が配されているだけのいかにも共同湯らしい簡素
な造りで、モルタル造りの床や湯船の縁は温泉成分によって鉄錆色に変
色していました。
ガラス戸が開け放たれた母屋の中へ入ると、土間の先に無人の受付があ
り、入浴に際してはカウンターの上に置かれた木箱に入浴料を納めるよ
うになっています。

この温泉には、母屋の右側に独立して建ち、施設名ともなっている“弥
次ヶ湯”のほか、創業時に掘削され、その際に大黒天が見つかったこと
からその名が付いた2階屋の1階にある“大黒湯”の2つの浴場があり、
入浴料300円で両方とも利用することができますが、梅雨明け直後の炎
天下での訪問となった今回は、加水されていないという前者に浸かるこ
とにしました。
敷地内に歩を進めると、正面に
瓦葺きの切妻屋根の上に越屋根
の湯気抜きを載せた木造平屋建
ての浴舎、左に創業以来120年
以上の歴史を刻んできた切妻造
り平屋建ての母屋と切妻屋根の
上に寄棟造りの休憩所が載る2
階建て建物が鉤状に建ち並び、
まるで映画のセットの中に迷い
込んだかと錯覚を覚えるほどの
佇まいです。
『弥次ヶ湯温泉』は、指宿市役所の前から600m足らず南東へ向かい、
案内板にしたがって左に折れ、幅の狭い道を40mほど入ると左奥に所在
する、元々薩摩藩が管轄していた温泉を譲り受けて1892(明治25)年に創
設された、指宿市内に5軒あるという湯治宿の一つに併設されている共
同浴場です。

数百年前、羽に傷を負った1羽の鷲が水田に湧き出している湯で傷を癒
しているのを目撃した弥次という男によって発見されたと伝えられ、前
述の『三国名勝図会』にも「此の温泉、水田の間に湧出す、湯池三ツを
設く、往昔弥次といふ者掘出せり、故に其名を得たり、湯性は蠜気及ひ
塩気を帯たり、…」と記載されています。
市内十町南迫田の光明禅寺に安置されている1543(天文12)年に建立さ
れた方柱板碑の「薩州湯豊宿郡」という刻銘から、戦国時代にはすで
に温泉に恵まれた土地であったことが窺われ、第10代薩摩藩主 島津
斉興の命によって1843(天保14)年に纏められた『三国名勝図会』とい
う地誌には、摺之浜温泉(現 摺ヶ浜温泉)では海岸で湧く温泉を砂蒸
しとして利用し、2代藩主 島津光久がこの地に行館(別邸)を設けたこ
とが記載され、摺之浜温泉・弥次ヶ湯・二月田温泉とともに港の湯・
大牟礼湯・三節湯・間水湯・柴立湯の各浴場が紹介されています。

なお、狭義の指宿温泉は、JR指宿枕崎線指宿駅から南東に位置し、
大規模な宿泊施設が集まる摺ヶ浜温泉を指しますが、現在では、河原
湯・二月田・潟山・弥次ヶ湯・湯之里・村之湯・摺ヶ浜等の各温泉か
ら構成される温泉群の総称として用いられています。
指宿温泉は、薩摩半島の南東端、錦江湾(鹿児島湾)に面した約5㎞の海岸沿いに30軒ほどの宿泊施設と公衆浴
場・日帰り入浴施設が点在する、未利用も含めて800本超の源泉を有する“砂むし温泉”で有名な南国の雰囲
気漂う温泉地です。