住 所   群馬県渋川市伊香保町伊香保581
  電 話   0279-72-2488
 営業時間   4~9月 9:00~19:00 / 10~3月 10:00~18:00
              (休=第1・3木,祝は営業)
 入浴料   450円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   総合湯(混合泉)
  泉 質   カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩・
  塩化物泉
 湧出量   4627   ℓ/min
 泉 温   41.2  ℃
 pH   6.4
 成分総計   1.36 g/㎏
    Na=101.0/K=8.7/Ca=139.0/Mg=32.2/Al=<0.05/
  Fe2=7.23/Mn=1.39(290㎎/㎏)
  F=<0.1/Cl=146.0/SO4=284.0/HCO3=275.0/CO3=<0.1
  (705㎎/㎏)
  H2SiO3=181.0/HBO2=8.3(189㎎/㎏)
  CO2=172.0(172㎎/㎏)
            
〔2017.05.30〕
 入浴履歴   初訪14.03.21
 評 価   ★★★★★★
 伊香保温泉
伊香保露天風呂
                           いかほおんせん いかほろてんぶろ
明治時代以降には、夏目漱石・徳富蘆花・田山花袋・島崎藤村・
与謝野晶子・竹久夢二・若山牧水・萩原朔太郎・芥川龍之介など
多くの文人に愛されるようになり、中でも徳富蘆花は、生涯で10
回夫妻で訪れ、1899(明治32)年に発表された代表作『不如帰』を
当地で執筆したほか、身体を患った晩年にも養生のために身を寄
せ、この地で生涯を閉じました。
また、与謝野晶子は1915(大正4)年に「伊香保の詩」を発表し、
その詩は石段に刻まれています。

現在は、石段街とその北東にかけて50軒足らずの宿泊施設と外湯
2か所、飲食店や土産店・観光娯楽施設が集まる温泉街が形成さ
れ、石段の下を流下し、小間口権者組合によって集中管理されて
いる“黄金の湯”のほか、湯量不足解消のために1996年に新たに
掘削された“白銀の湯”の2種類の源泉を楽しむことができます。
独特のこの分湯方法は、大堰から引湯する湯口の名称から「小間
口制度」と呼称され、温泉を利用する権利である小間口権は代々
“大家”と呼ばれる土豪たちに引き継がれていきましたが、1639
(寛永16)年に安中領主の井伊兵部少輔が「樋口并切こ満寸法」とい
う規定を定めた頃には、大家の数は14軒となっていました。
うち12軒の大家には干支が家紋のように付与され、現在、その大
家が所在した場所の石段に各々の干支が印されています。
なお、御影石の石段は、1980年から5年をかけて行われた天正以
来の大改修で新設された分を加えて365段を数えますが、これに
は温泉街が1年365日賑わうようにとの願いが込められています。

江戸時代に入ると、三国街道の裏往還である伊香保街道の開削を
機に湯治客以外の利用も増加し、特に後期には榛名神社を信仰す
る榛名講の広がりにより、全国からの参拝者が立ち寄るようにな
りました。
伊香保温泉は、関越自動車道の渋川伊香保I.Cから国道17号と県道渋川東吾妻線(35号)・渋川松井田線(33号)
を経由して西北西方向へ約11㎞、標高およそ700mの榛名山の中腹に立地し、草津温泉・四万温泉と並んで
“上州三名湯”と称されてきた群馬県を代表する名湯です。


地名としては現存する最古の和歌集である『万葉集』の東歌の中に散見され、開湯を巡っては、第11代の垂
仁天皇の御代、あるいは、天平年間(729~749)の行基による発見との諸説が伝えられていますが、室町(南
北朝)時代の1358(延文3=正平13)年前後に編纂されたという『神道集』の第7巻「上野第三宮伊香保大明神
事」には、701(大宝元)年、水澤寺の別当であった恵美僧正が夢のお告げによって石楼山の北麓で源泉を発
見したことが記載されており、少なくともこの時代には温泉の存在が知られていたようです。

当初は伊香保神社から450mほど上った湯元付近で土着の千明氏が支配する小さな温泉場でしたが、1576(天
正4)年、前年の長篠の戦いで負傷した将兵の療養に供するため、当地を治めていた真田昌幸を介して武田勝
頼から命を受けた小暮・千明・岸・大島・島田・望月・後閑の7氏の郷士が、神社の下の傾斜地を階段状に
造成して短冊状に区画・整備した石段街を造り、泉源から引いた源泉を石段中央に通した大堰という木製導
管から左右に配した湯屋に分湯するという、わが国初の都市計画に基づく温泉街を完成させました。
石造りの湯口が設けられている左側の浴槽には、淡黄色の細
粒の湯の華が舞う透明度50㎝ほどの黄土色の濁り湯が満たさ
れており、適温の湯からは金気臭味とともに微炭酸味も感じ
られ、肌がきしきししました。
一方、その湯が流れ込むようになっている右の浴槽は、透明
度65㎝ほどの緑褐色を呈したぬる湯となっており、湯の香も
弱くなっていました。


黄金の湯を泉源の至近でかつ完全放流式で楽しむことができ
るという情報を得て、上州三名湯で唯一未湯となっていた伊
香保温泉を訪問するに当たって、初入湯の湯として選択。
湯面から立ち上る鉄の香りに包まれながら、鮮度の良さを実
感することができ、大満足の湯浴みとなりました。
                     〔15.01.01〕
平石張りの浴場は露天風呂のみで、周りを竹造りの垣根で画
されているものの、垣越しに両側に迫る山を望むことができ、
それなりに野趣と開放感を楽しむことができます。
右側に35庫の縦長鍵付き
のスチールロッカーが並
ぶ屋根掛けされた簀子敷
きの脱衣所があり、その
左に楕円形を左右2槽に
仕切ったコンクリート造
りの湯船が配されていま
す。
敷地に足を踏み入れると正面に休
憩所が併設されており、その右手
前に設けられている関所を意識し
たような造りの浴場入口で入浴料
を支払い、男性は竹垣によって設
えられた右端の入口から手前、女
性は左の入口から奥の浴場へ向か
います。

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『伊香保露天風呂』は、石段を上
り切った先に鎮座する伊香保神社
の下からさらに南へ向かうこと約
650m、5号源泉を利用した飲泉所
の右横を抜け、奥へ歩を進めると、
1959年3月に掘削された2号源泉の
すぐ手前に所在する、1988年9月
に開業した伊香保温泉観光協会が
運営する市営の日帰り入浴施設で
す。