住 所   鳥取県岩美郡岩美町岩井544
  電 話   0857-72-1525
 営業時間   立寄り 12:00~19:00
 入浴料   800円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   岩井温泉第1泉源・第2泉源
  泉 質   カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉 (第1泉源)
 湧出量   797 ℓ/min (第1泉源)
 泉 温   47.6 ℃ (第1泉源)
 pH   7.3 (第1泉源)
 成分総計   1.735 g/㎏ (第1泉源)
    Na=257.0/K=7.1/Ca=253.0/Mg=5.1/Al=0.1/Mn=0.1
  (522.4㎎/㎏)
  F=2.4/Br=0.3/Cl=157.0/SO4=917.0/HCO3=58.9
  (1135.6㎎/㎏)
  HAs02=0.3/H2Si03=60.3/HBO2=10.5(71.1㎎/㎏)
  C02=5.7(5.7㎎/㎏)            〔2001.11.08〕
 入浴履歴   初訪06.08.05,最終08.11.15(2回目)
 評 価   ★★★★★★ (暫定)
 岩井温泉
岩 井 屋
                        いわいおんせん いわいや
重厚感のある外観にも惹かれます
が、まず驚かされたのは、「これ
が和風モダンか」と感嘆させられ
た館内の造りと雰囲気。

帳場から浴場に至るまですべて畳
敷きで、ラウンジ・休憩所や廊下
の各所に調度品や花が品良く置か
れ、廊下の途中ではガラス越しに
日本庭園が観賞できるなど、セン
スの高い粋な設えを各所で楽しむ
ことができます。
岩井温泉は、859(貞観元)年の開湯と伝えられ、『延喜式』にもその名が見られる山陰最古の温泉です。


平安時代前期、太政大臣 藤原冬嗣の子孫と伝えられ、天然痘に苦しんでいたという藤原冬久がこの地を訪
れた際、目の前に現われた神女が岩を杖で打ったところ温泉がこんこんと湧出し、冬久がさっそく湯を浴び
ると忽ち病が癒えたという由来が残されています。
江戸時代から湯治場として栄え、かつては県の入湯税の7割を占めるほどの隆盛を誇っていましたが、1934
年6月の岩井大火で温泉街の大半が焼失。
現在では、兵庫・鳥取県境から国道9号で6㎞ほどの蒲生川左岸の旧街道沿いに、江戸時代創業の3軒の老舗
旅館と外湯の公衆浴場を残すのみとなっています。

なお、1973年3月には、国民保養温泉地に指定されています。

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家族風呂らしく脱衣所もコンパクト。
それでも造りに手抜きは感じられず、洗面台や2段の棚がき
ちんと設えられていました。
浴室も左手にシャワーカラン1基、右奥に1.4×0.9mほどの
隅丸長方形の湯船を配した小ぢんまりしたもので、すぐ横の
マジックミラーとなった窓の外では水車が回っていました。

御影石造りの湯船には、左奥の底近くに設けられた湯口から
静かに湯が注入されていましたが、底に敷かれた簀子の間か
らも気泡が時折立ち上り、足元湧出泉に浸かっている気分に
させてくれます。
この浴場で供されているのは、祝いの湯と同じ源泉。
湯船が小振りなために鮮度が良かったのか、焦げたような香
りをしっかり感じることができました。
このほか、貸切の家族風呂も用意されており、昨年の秋、雑誌『自遊人』の温泉パスポートを利用して無料
入浴させていただきました。
初訪時にはまったく気が付きませんでしたが、畳敷きの廊下を進むとガラス越しに眺めることができる水車
の手前に障子の引き戸があり、ここが家族風呂“水車庵”の入口となっていました。
御影石で縁取られた3×2mほどの石造りの湯船には、飲泉も
可能な湯口と簀子が敷かれた深さ1mほどの底から岩井温泉
の共同源泉が加えられ、湯尻から静かに溢れ出していました。

無色透明で清澄な湯からは、仄かな石膏臭と癖のない飲み口
の良さが感じられ、肌がつるつるする柔らかい浴感が印象に
残りました。
また、少量ながら浮遊している茶色の湯の華も、視覚的に楽
しませてくれました。
さて、そのもう一方の“祝いの湯”。

2004年8月に造られたというこちらも、清潔で清掃が行き届いた畳敷きの脱
衣所、ステンドガラスから柔らかい陽が射す照明を抑えた浴室、鹿威しが配
された坪庭など、なかなか静謐で良い雰囲気の浴場です。
そんな岩井温泉を代表する旅館が、
兵庫方面から来ると温泉街の最も手
前の右手に所在する『岩井屋』です。

日本秘湯を守る会の会員宿で、創業
は江戸時代末期。
白壁と鉄黒色の木材のコントラスト
が美しい和風情緒漂う木造3階建て
の建物は、大火後の1936年に再建さ
れたものです。
老舗旅館に相応しく、接客は非常に親切かつ丁寧で、立寄り入浴だけでも十分満足を得ることができます。

と言いつつも、やはりこの宿は長寿の湯がすべて。
ぜひ一度宿泊して、極上と噂される足元湧出泉を堪能したいと願っています。
                            〔09.08.29,15.12.23 画像追加・一部差替え〕
ところが、この名物風呂。もう一
方の浴場と20時に男女入替えとな
っており、しかも残念なことに立
寄り時間帯は女性専用となってい
ました。
浴場は帳場とは反対の左方向へ進み、突き当たりを右、さらに次の突き
当たりを左へ折れた先にあります。

この旅館の白眉は、何と言っても足元から自家源泉が湧き出していると
いう“長寿の湯”でしょう。
半地下の浴室に置かれた長方形の湯船の底には松板の簀子が敷かれてお
り、そこから静かに源泉が湧き出しています。