住 所   大分県別府市鉄輪上1組
  電 話   0977-67-3880
 営業時間   6:30~20:00 (休=第4木,祝は翌日)
 入浴料   510円
温泉利用状況   完全放流式 (普通湯は加水あり)
   
 源 泉 名   鉄輪むし湯 /
  別府市温泉供給事業鉄輪線渋の湯上
  泉 質   単純温泉 / ナトリウム-塩化物泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   99.5 / 83.4  ℃
 pH   5.5 / 4.1
 成分総計   0.162 / 4.535 g/㎏
    NH4=1.3(1.3㎎/㎏)
  HCO3=4.9/S2O3=0.2(5.1㎎/㎏)
  H2Si03=0.2(0.2㎎/㎏)
  CO2=33.4/H2S=0.9(34.3㎎/㎏)     〔2016.10.11〕

  Li=8.5/Na=1291.2/K=178.4/Ca=25.9/Mg=2.7/Al=0.1/
  Fe2=0.3/Mn=0.8(1507.8㎎/㎏)
  Cl=1894.3/SO4=343.5/HCO3=6.1(2243.9㎎/㎏)
  HAs02=2.7/H2Si03=689.6/HBO2=71.5(763.8㎎/㎏)
  CO2=19.8(19.8㎎/㎏)           〔2009.03.27〕

 入浴履歴   初訪08.08.23,最終11.03.18(2回目)
 評 価   ★★★★
 鉄輪温泉
鉄 輪 む し 湯
                       かんなわおんせん かんなわむしゆ
一遍立像の奥の格子戸を入ると、
12庫の脱衣箱と籐籠17個、鍵付き
コインロッカー10庫が備えられた
板張りの脱衣所があり、ここを挟
んで右側が普通湯、左奥がむし湯
となっています。

手順としては、脱衣を済ませて普
通湯で下半身を清めた後、着衣の
上で高さ1mほどの木の扉から這
うようにむし湯に入り、石枕を頭
に身体を横たえます。
鉄輪温泉を開いた一遍上人が、最後までどうしても鎮まらなかった地
獄を利用して創設した浴場で、温泉の蒸気を利用した高温の石室内に
石菖という薬草を敷き詰め、その上に一定時間仰向けになって汗を流
すというものです。
以来、病気や怪我で困った数多くの人を癒し続け、当温泉を代表する
浴場として愛されてきましたが、建物と石室の老朽化のために2006年
8月24日にリニューアル。手前両側に石室を備え、2階に観光交流セン
ターを併設した堂々とした純和風の湯屋が登場しました。

なお、旧施設が所在していた跡地には、“一遍湯かけ上人”や旧むし
湯の石室を復元したモニュメント、足蒸し湯・休憩所などを配したポ
ケットパークが整備されています。

内部の熱さはそれほどでもなく、石菖の独特の香りのおかげ
か息苦しさもあまり感じませんが、初心者お勧めの8分とい
う短時間で退室したにもかかわらず、びっしょりと汗が出て
いて、とてもびっくりしました。

一方、普通湯は左手と奥に窓を配した明るい造りで、窓の外
には箱庭のような設えも見られます。
平石張りの浴室には、右側にシャワーカラン4基、左奥に黒
御影で縁取った五角形の平石張りの湯船が配され、左奥隅の
湯口から静かに湯が掛け流されています。
初めて訪れた時は、上人湯と同様に芒硝臭が仄かに香る金龍
地獄からの引湯が利用されていましたが、再訪時は熱の湯と
同一の源泉に変更されており、加水によって適温に調整され
た無色透明の湯からは、極薄の塩味が感じられ、口に含むと
わずかながら芒硝っぽい匂いも感知できました。
自動の格子戸から足を踏み入れた先
は、天井が吹抜けとなった石板張り
のフロア。右手に券売機、左手前に
受付があり、受付の奥には一遍上人
の木像が安置されています。

受付で入浴券を手渡すと、着替えを
持っているかどうかの質問。
むし湯は裸では利用できないそうで、
Tシャツと短パンを持参するか、受
付で浴衣をレンタル(有料)してもら
う必要があります。
『鉄輪むし湯』は、いでゆ坂を180mほど下り、渋の湯の前を斜め右方向に進むと正面に所在する市営の入浴
施設です。
鉄輪温泉は、2001年にNHKが放映した「21世紀に残したい日本の風景百選」で、第2位の“別府の湯煙”
として紹介された別府八湯を象徴する温泉地です。
古くから多数の噴気や熱湯・熱泥が噴出する温熱地帯として知られ、
奈良時代に編まれた『豊後風土記』にも、「玖倍理湯の井」の名で記
載されています。
1276(建治2)年、念仏行脚のために伊予国からこの地を訪れた一遍上
人が、地獄噴気に困っていた住民を助けるために鶴見権現で21日間の
断食祈願を行い、大小の石に経文を一字ずつ書いて地獄に投げ込んで
これを鎮静。その後、蒸し湯・渋の湯・熱の湯といった浴場を創設し
たそうです。

現在では、観光名所となった地獄めぐりの拠点として多くの観光客で
賑わうとともに、湯治場の風情を色濃く留める街として知られ、地獄
釜を利用して自炊ができる“貸間”と呼ばれる素泊まりの宿を含め、
45軒ほどの旅館・ホテルが建ち並んでいます。
別府温泉郷は、伽藍岳(硫黄山・1045.3m)と鶴見岳(1374.5m)という2つの活火山の東麓に湧く、わが国を
代表する温泉地です。

温泉郷内には、“別府八湯”と総称される別府・亀川・柴石・鉄輪・明礬・堀田・観海寺・浜脇という個性
豊かな8か所の温泉地が点在し、掲示用新泉質名として大別される10の泉質のうち、7種類の湯を楽しむこと
ができます。
泉源の数は別府市内で2292孔、湧出量は毎分87636ℓ(『平成29年度 東部保健所報』より)を数え、“泉都”
の名に相応しい日本一の豊富な湯量を誇っています。

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観光客を呼び込む起爆剤としての一種の観光施設という程度の認識で訪れたものの、心身がスカッとする癖
になりそうな気持ちの良さで、良い意味で大いに期待を裏切られた浴場でした。       〔11.06.26〕