住 所   大分県別府市風呂本5組
  電 話   
 営業時間   10:00~18:00
 入浴料   100円
温泉利用状況   完全放流式 (加水あり)
   
 源 泉 名   別府市有鉄輪泉源
  泉 質   ナトリウム-塩化物泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   99.8  ℃
 pH   4.2
 成分総計   4.664 g/㎏
    Li=6.8/Sr=0.5/Na=1290.0/K=186.0/Ca=37.0/Mg=4.0/
  Fe2=1.2/Mn=1.0(1526.5㎎/㎏)
  F=3.1/I=0.2/Br=5.1/Cl=1950.0/SO4=323.0/H2PO4=0.3
  (2281.7㎎/㎏)
  HAsO2=2.1/H2SiO3=734.0/HBO2=77.1(813.2㎎/㎏)
  CO2=43.1(43.1㎎/㎏)
           〔2010.02.16〕
 入浴履歴   初訪08.08.22,最終16.04.03(2回目)
 評 価   ★★★★
 鉄輪温泉
上 人 湯
                         かんなわおんせん しょうにんゆ
先客によって湯温の調整が図られていたのか、熱め寄り適温となった無
色透明の湯からは、金気臭と極薄の塩味が感じられ、肌がしっとりしま
した。

女湯では3~4名の話し声が反響していましたが、夕刻間近の午後3時半
にもかかわらず、男湯では入浴を終えて湯口で湯たんぽに源泉を汲む初
老の方がただ一人。
隣から聞こえてくる賑やかな笑い声をBGMに、身体全体に沁み渡るよ
うな鉄輪の湯をじっくりと楽しませていただきました。
なお、入口の一遍上人坐像の右横に掲示されていた成分分析表に目をや
ると、初訪時とは源泉名が変わっていました。      〔16.04.09〕
浴室自体は、
経年変化を除
くと基本的に
は以前のまま
に見えました
が、湯船の右
側に8年前に
なかった手摺
が取り付けら
れ、湯口の水
カランの位置
が左端に移っ
ていました。
小雨の中、温泉街を散策していて冷
えた身体を温めるために利用させて
いただきました。

鉄輪を訪れる度にその前を行き来し
ていましたのでまったく気が付きま
せんでしたが、初入湯以来、実に7
年8か月振りの訪問となります。
無色透明の湯からは薄塩
味が感じられ、湯面から
は、鉄輪特有の金気を帯
びた焦げたような臭気で
はなく、芒硝っぽい匂い
がほんのり香り立ってい
ました。
湯口からトボトボと注がれているのは、別府随一の湧出量と
される金龍地獄から引湯されている食塩泉。
亀の井バスの待合所がある信号交差
点から“いでゆ坂”と呼ばれる石畳
の坂道を30mほど下った右手、2010
年3月28日に当温泉の新名所として
オープンした「地獄蒸し工房 鉄輪」
のすぐ手前に所在します。
1989年9月に改築された白壁瓦葺き
の浴舎は、湯気抜きを含む4つの切
妻屋根が上下左右に重なる独特な造
りで、地域に根差したまちづくりや
建築物に対して贈られる別府市HOPE
賞を1990年度に受賞しています。
『上人湯』は、戦後閉鎖された雷園地獄の所有者であった木戸正三氏によって1939年に創設され、鉄輪温泉
を開湯した一遍上人に因んでその名が付けられたという、上人湯利用者組合が管理運営する市有区営の共同
浴場です。
別府温泉郷は、伽藍岳(硫黄山・1045.3m)と鶴見岳(1374.5m)という2つの活火山の東麓に湧く、わが国を
代表する温泉地です。

温泉郷内には、“別府八湯”と総称される別府・亀川・柴石・鉄輪・明礬・堀田・観海寺・浜脇という個性
豊かな8か所の温泉地が点在し、掲示用新泉質名として大別される10の泉質のうち、7種類の湯を楽しむこと
ができます。
泉源の数は別府市内で2292孔、湧出量は毎分87636ℓ(『平成29年度 東部保健所報』より)を数え、“泉都”
の名に相応しい日本一の豊富な湯量を誇っています。

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泉温が100℃近い激熱ということで相当な熱さを覚悟して臨みましたが、意外にも適温に調節されており、
さっぱりとした気持ちの良い湯浴みを楽しむことができました。
                            〔11.03.20,16.04.09 画像追加・記事補訂〕

脱衣所から小一段下がった浴室は、レンガ
のような茶色のタイル張り。
中央には2.15×1.55mほどの隅丸長方形を
呈した水色タイル張りの湯船が、左側の仕
切り壁に短辺を寄せて配されていました。

湯船の左手には樋が付設されており、左端
にあるパイプ湯口のコックを操作して源泉
量を調節し、これに水カランから適宜水を
加えることで、湯温を自在に調整できるよ
うになっています。
板張りの脱衣所には腰掛けの付いた12庫の脱衣箱が設えられ、すぐ横の窓の下
には、お借りした入浴札を掛けておくためのフックが取り付けられています。
以前は組合員専用であったそうですが、現在は10時から18時まで観光
客にも開放されていて、利用者は道路を挟んで向かいにある「まさ食
堂」か「喫茶保月」で入浴料を支払って入浴札をお借りします。

扁額が掲げられた開口部の奥には、賽銭箱とともに一遍上人像が祀ら
れており、その手前に向かい合うガラス戸のうち、右側が男湯の入口
となっていました。
浴場は脱衣所と浴室との間に仕切りのない一体型の造りで、内装は壁
面上半が板張り、下半は淡い水色のタイルで仕上げられています。
古くから多数の噴気や熱湯・熱泥が噴出する温熱地帯として知られ、
奈良時代に編まれた『豊後風土記』にも、「玖倍理湯の井」の名で記
載されています。
1276(建治2)年、念仏行脚のために伊予国からこの地を訪れた一遍上
人が、地獄噴気に困っていた住民を助けるために鶴見権現で21日間の
断食祈願を行い、大小の石に経文を一字ずつ書いて地獄に投げ込んで
これを鎮静。その後、蒸し湯・渋の湯・熱の湯といった浴場を創設し
たそうです。

現在では、観光名所となった地獄めぐりの拠点として多くの観光客で
賑わうとともに、湯治場の風情を色濃く留める街として知られ、地獄
釜を利用して自炊ができる“貸間”と呼ばれる素泊まりの宿を含め、
45軒ほどの旅館・ホテルが建ち並んでいます。
鉄輪温泉は、2001年にNHKが放映した「21世紀に残したい日本の風景百選」で、第2位の“別府の湯煙”
として紹介された別府八湯を象徴する温泉地です。