住 所   京都府京丹後市網野町木津195
  電 話   0772-74-0005
 営業時間   2009 閉館
 入浴料   300円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   木津温泉
  泉 質   単純温泉
 湧出量   57   ℓ/min
 泉 温   36.1 ℃
 pH   7.9
 成分総計   0.4686 g/㎏
    L=0.7/Na=128.5/K=3.5/Ca=13.6/Mg=1.0(147.3㎎/㎏)
  F=2.4/Cl=62.6/SO4=126.4/HCO3=104.3/CO3=10.2/
  S2O3=0.2(306.1㎎/㎏)
  H2Si03=13.8/HBO2=1.4(15.2㎎/㎏)
                〔1982.08.31〕
 入浴履歴   初訪06.10.08
 評 価   ★★★★★★★
 木津温泉
し ら さ ぎ 荘
                        きつおんせん しらさぎそう
木津温泉は、北近畿タンゴ鉄道 木津温泉駅の北側、国道178号との間に4軒の旅館が点在する小さな温泉地
です。

奈良時代の743(天平15)年、白鷺が傷を癒しているを目撃した行基によって発見されたという京都府内では
最古の温泉で、天平の飢饉で疫病(皮膚病)が流行した際にも、行基がこの湯に浸かるよう村人に説いて回っ
たことから、大きな被害が広がらずに済んだと伝えられています。
そのため別名“しらさぎ温泉”とも呼ばれ、皮膚病に効能のある温泉とされてきました。
また、1965年夏、松本清張が『丹後の湯宿 ゑびすや』に2か月間滞在し、小説『Dの複合』を執筆したこと
でも知られています。
何よりも泉温が体温とほぼ同じという不感温度のぬる湯は、湯船から
上がるタイミングを計りかねるほど長湯が可能で、湯船から溢れ去る
湯音と遠くから聞こえる祭囃子を耳にしながら、1時間半ほどゆった
りと堪能させてもらいました。

この浴舎と温泉を末永く守り続けて欲しいとの願いを抱いて浴場を後
にしましたが、残念ながら1年後には休業となり、本年、遂に廃業と
なってしまいました。
もっと足繁く通って入湯しておけば良かったと、今となって痛恨の念
が募る珠玉の一湯です。               〔09.09.28〕
浴室も歴史を感じさせるモザイクタイル張りの床の中央に陸
上トラックの形をしたタイル張り湯船を置いただけの素朴な
造りで、別府温泉あたりの鄙びた共同浴場を連想させてくれ
ます。
床のタイルが所々剥がれ、浴室の壁もカビによって真っ黒と
なっているなど、老朽化が進み、清潔感にもほど遠い浴場で
すが、それがかえって柔らかく射し込む光と湯船の存在感を
際立たせ、まるで時間が止まったかのような錯覚を覚えまし
た。

正面の壁から延びた2本の塩ビ管のうちの左の管からドボド
ボと源泉が注がれ、湯船を満たした後は静かに周りへ溢れて
います。
無色透明の清澄な湯からは、ほんのりと成分臭が香り、湯船
に浸かっているとうっすらと泡付きも認められました。
浴舎への出入りは、建物の正面ではなく向って左横から行われ、靴を脱
いで狭い廊下を進むと、浴場の入口がある中央フロアに出ました。
壁に架かった額は“泉温津木”、入口扉の上のガラスに書かれた文字も
“湯男”“湯女”、と、すべて右から左へ読むようになっており、何だ
か昭和30年代以前へタイムスリップしたような気持ちになります。

脱衣所は、広々とした空間に32庫の木製ロッカーとソファが置かれてい
るのみでした。

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そのゑびすやの斜め向かい、木津温泉の数軒ある温泉旅館の中で最も長
い歴史を有し、外湯としても利用されてきたのが『しらさぎ荘』です。

国道178号から木津温泉の案内板にしたがって狭い路地に入るとすぐ左
手、ブロック積みの門に“丹後木津天然温泉浴場”“丹後木津温泉 湯
元しらさぎ荘”の看板を掲げた敷地内は、3連休中日の日曜の朝にもか
かわらずひっそりと静まりかえり、右奥には、中央に温泉マークを付し
たクリーム色のレトロな箱形の浴舎が廃屋然として佇んでいました。
門のすぐ左側の建物が受付となっており、ここで入浴料を支払って浴舎
へ向かいます。