住 所   熊本県阿蘇郡南小国町満願寺黒川
  電 話   
 営業時間   8:00~19:00
 入浴料   200円
温泉利用状況   完全放流式 (加水あり)
   
 源 泉 名   
  泉 質   (塩類性硫黄泉)
 湧出量       ℓ/min
 泉 温       ℃
 pH   
 成分総計        g/㎏
 





 入浴履歴   初訪12.04.28
 評 価   ★★★★★★
 黒川温泉
地 蔵 湯
                            くろかわおんせん じぞうゆ
無色透明の湯からは、金気を帯
びた薬草っぽい独特の湯の香が
感じられました。

別府の共同浴場を想わせる簡素
な浴室は、風情たっぷり。
GWの昼下がり、観光客で賑わ
う温泉街の喧騒が嘘のような静
けさの中、黒川住民の生活温泉
を貸切状態で存分に楽しませて
いただきました。 〔13.02.13〕
右側の上湯には、右奥の
パイプ湯口から高温の源
泉がドボドボと注がれて
おり、湯温は激熱。

一方、一回り大きい下湯
には、仕切りの上下から
その湯が流れ込むととも
に、半割した竹を利用し
て水が加えられているた
めに適温で、入湯は当然
ながら下湯のみでしか叶
いませんでした。
脱衣所から一段下がった浴室は、温泉成分によって赤茶けた色に変色し
た石張りで、仕切り壁に寄せて2.6×1.2mと2.6×2.1mほどの2槽に分
かれた石張りの湯船が配されています。
手前に設けられた下足箱の上には料
金箱が備えられており、入浴に際し
てはさらに100円を納めなければな
りません。

天井の高い浴場は、脱衣所と浴室が
左右に並ぶ一体型の造りで、簀子が
敷き並べられた左壁には、18庫の脱
衣箱が設えられていました。
『地蔵湯』は、いご坂と下川端通り
の交差点の南側、開湯伝説の首だけ
のお地蔵さんを祀っている地蔵堂と
向かい合うように通りから石段を下
った先に所在している、黒川温泉発
祥の湯とされる地蔵湯管理組合が管
理する共同浴場です。

2軒の湯宿に挟まれて建つ浴舎は、3
段に重なった黒瓦葺きの屋根の上に
越屋根の湯気抜きを載せた趣のある
外観を呈しています。
数軒の宿からなる湯治場から出発し、1964年の別府阿蘇道路(やまな
みハイウェイ)の開通で活況を呈した一時期を除き、ほとんど日の目
を見ず、閑古鳥が鳴いていた寂れた温泉地が徐々に変貌を遂げ始めた
のは1980年代。

後藤哲也氏を中心に、通りを廊下、各旅館を部屋、温泉地全体を一つ
の旅館と捉える“黒川温泉一旅館”というビジョンのもと、田舎情緒
溢れる自然に抱かれた雰囲気を出すため、個人看板や塀を取り払って
雑木の植林を推し進め、各旅館に露天風呂を設え、1986年には当温泉
の代名詞となった入湯手形を日本で初めて導入しました。
さらに、住民協定を結んで、建物の外観を卵色系の土壁と炭黒色を基
調とする木材で統一し、黒川調と呼ばれる民芸調の風情溢れる独特の
温泉街が形成されました。
黒川温泉は、標高700mを測る阿蘇外輪山の北麓、筑後川の源流である田の原川に沿って29軒の宿泊施設と
共同浴場2か所が点在する、各種温泉ランキングでも常に上位に選ばれているわが国でも屈指の人気を誇る
山間の温泉地です。

開湯をめぐっては、病気の母(父説もあり)のために瓜を盗もうと畑に忍び込んだ孝行息子の身代わりとなっ
てはねられたお地蔵さんの首を、景色の美しい田の原川の畔のこの地に安置したところ、その場所から温泉
が湧き出したという“首なし身代わり地蔵”の説話が伝えられ、江戸時代には熊本藩細川家の御用邸が置か
れ、幕末には13代藩主の細川護久も愛重したとのことです。

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中央右寄りの入口は、長湯温泉の
長生湯や天満湯と同様の回転扉。
木製の回転式バーを押して前に進
み、100円を投入すると正面の自
動ドアが開く仕組みになっていま
すが、ドアが開く勢いに唖然とし
ていると、わずか3秒ほどで閉ま
ってしまい、100円を再投入する
羽目になりました。

中に入ると両側に通路が延び、左
奥が男湯となっています。
こうした温泉地あげての環境整備が功を奏し、1990年代の終りごろから盛んにメディアに取り上げられるよ
うになり、現在では年間100万人を超える観光客が訪れる人気の温泉地となりました。

なお、1964年6月には、田の原温泉・満願寺温泉とともに「南小国温泉」として国民保養温泉地に指定され、
2009年版のミシュラン・グリーンガイド・ジャポンでは、二つ星の観光地として掲載されています。