住 所   熊本県阿蘇郡南小国町満願寺黒川6612-1
  電 話   0967-44-0553
 営業時間   立寄り 8:30~21:00
 入浴料   500円
温泉利用状況   完全放流式 (夏期 加水あり)
   
 源 泉 名   南城苑
  泉 質   ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   86.9  ℃
 pH   7.0
 成分総計   1.34 g/㎏
    Li=0.9/Sr=0.2/Na=206.4/K=54.9/Ca=33.2/Mg=17.1/
  Al=0.4/NH4=0.2/Fe2=3.4/Mn=0.3(317.0㎎/㎏)
  F=0.4/Br=0.9/Cl=173.2/SO4=335.4/HCO3=165.7/
  HS=0.2(675.8㎎/㎏)
  HAsO2=0.4/H2SiO3=311.3/HBO2=12.9(324.6㎎/㎏)
  CO2=24.7/H2S=0.2(24.8㎎/㎏)
      
〔2012.08.30〕
 入浴履歴   初訪13.04.27
 評 価   ★★★★ (暫定)
 黒川温泉
旅 館 南 城 苑
                      くろかわおんせん りょかん なんじょうえん
両湯船に掛け流されているのは、地下60mから湧出しているという自家
源泉の含食塩-芒硝泉。
内湯では少しぬるめ、露天では逆にやや熱めとなったうっすら黄色掛か
って見える透明湯からは、ほんのり甘い湯の香が感じられ、肌がきしき
ししました。


公式サイトを拝見する限り、露天風呂の風情はもう一方の星の湯に軍配
が挙がりそうですが、内湯はなかなか趣があり、夜間の長距離移動で疲
れた心身をゆったりと癒すことができました。      〔14.01.24〕
柔らかい陽が射し込む障子風の磨り
ガラスの格子戸の外には、内湯の左
横から出入りする屋根付きの半露天
風呂“月の湯”が併設されており、
手前左にはシャワーカランを備えた
洗い場も設けられていました。
石板張りの内湯“大湯”には、右手
前にシャワーカラン1基、その奥に
九重山の湧水を利用したスチームサ
ウナがあり、正面には側面コンクリ
ート・石板張りで周りを角材で縁取
った2.55×1.65mほどの湯船が左に
寄せて配されています。
さらに、その先
には板張りの脱
衣所が続いてお
り、中央に置か
れた木製のベン
チを囲むように
右側に洗面ボウ
ル2基、正面と
左に角籠を各段
2個ずつ納めた3
段棚が備えられ
ていました。
暖簾の掛かった扉を入ると、通路のような幅の狭
い板張りの空間があり、右手前に洗面台、左に温
泉顔蒸し器、その奥に10個のコインロッカーが設
置されています。
広場から宿名を記した扁額が掲げ
られた門を潜り、黒塀に沿って石
畳のスロープを下りていくと、突
き当たりには周りに足湯を設えた
石造りの囲炉裏があり、その手前
左が玄関となっています。

館内は黒川温泉らしい民芸調の落
ち着きのある造りで、中へ入ると
小ぢんまりしたロビーの右手にフ
ロントがあり、立寄り入浴をお願
いします。
『旅館 南城苑』は、観光旅館協同
組合事務所の「風の舎」があるふれ
あい広場駐車場の右奥に所在する、
1964年12月に創業した温泉旅館です。

広場側からは全貌は掴めませんが、
下川端通りを見下ろす斜面にへばり
つくように建っている木造の建物は
地上2階地下2階建てで、すべて和室
の客室は本館9・新館2の全11室を数
えます。
数軒の宿からなる湯治場から出発し、1964年の別府阿蘇道路(やまな
みハイウェイ)の開通で活況を呈した一時期を除き、ほとんど日の目
を見ず、閑古鳥が鳴いていた寂れた温泉地が徐々に変貌を遂げ始めた
のは1980年代。

後藤哲也氏を中心に、通りを廊下、各旅館を部屋、温泉地全体を一つ
の旅館と捉える“黒川温泉一旅館”というビジョンのもと、田舎情緒
溢れる自然に抱かれた雰囲気を出すため、個人看板や塀を取り払って
雑木の植林を推し進め、各旅館に露天風呂を設え、1986年には当温泉
の代名詞となった入湯手形を日本で初めて導入しました。
さらに、住民協定を結んで、建物の外観を卵色系の土壁と炭黒色を基
調とする木材で統一し、黒川調と呼ばれる民芸調の風情溢れる独特の
温泉街が形成されました。
黒川温泉は、標高700mを測る阿蘇外輪山の北麓、筑後川の源流である田の原川に沿って29軒の宿泊施設と
共同浴場2か所が点在する、各種温泉ランキングでも常に上位に選ばれているわが国でも屈指の人気を誇る
山間の温泉地です。

開湯をめぐっては、病気の母(父説もあり)のために瓜を盗もうと畑に忍び込んだ孝行息子の身代わりとなっ
てはねられたお地蔵さんの首を、景色の美しい田の原川の畔のこの地に安置したところ、その場所から温泉
が湧き出したという“首なし身代わり地蔵”の説話が伝えられ、江戸時代には熊本藩細川家の御用邸が置か
れ、幕末には13代藩主の細川護久も愛重したとのことです。

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この宿の浴場は、大湯と月の湯、霧
の湯と星の湯・タイル湯という内湯
と露天が組み合った男女日替りの大
浴場のほか、貸切内湯の光の湯・花
の湯、貸切露天風呂の空の計8か所。

立寄りで利用可能な大浴場は、帳場
から板張りの廊下を奥へ進み、突き
当たり手前左手の木戸から階段を下
りた地下1階にあり、訪問時は、階
段を下りて右に折り返した先の大湯
と月の湯が男湯となっていました。
こうした温泉地あげての環境整備が功を奏し、1990年代の終りごろから盛んにメディアに取り上げられるよ
うになり、現在では年間100万人を超える観光客が訪れる人気の温泉地となりました。

なお、1964年6月には、田の原温泉・満願寺温泉とともに「南小国温泉」として国民保養温泉地に指定され、
2009年版のミシュラン・グリーンガイド・ジャポンでは、二つ星の観光地として掲載されています。