『万座亭』は、国道292号から万座道路と呼ばれる県道牧干俣線(466号)
へ入り、約4.1㎞先を右に折れて北東へ280mほど向かうと左手に所在す
る、1983年に開業した和風の温泉旅館です。
紅殻の壁と切妻の破風が前後に重なった入口が印象的な3階建ての建物
は、本館・東館・花館の3館からなり、客室は全49室を数えます。

2005年8月に改装された館内には、突き当たり正面にフロントが設置さ
れていますが、そこに至るエントランスには木がふんだんに用いられて
おり、しっとりと落ち着いた雰囲気にたちまち魅了されてしまいました。
浴場は男女別の内湯とログ露天のほか、笹の湯・白樺の湯という2か所
の貸切家族風呂があり、万座温泉に宿泊すると1200円で購入できる“湯
めぐり手形”を利用して、前者に立寄り入浴させていただきました。
 万座温泉
万 座 亭
                             まんざおんせん まんざてい
  住 所   群馬県吾妻郡嬬恋村干俣万座温泉2401
  電 話   0279-97-3133
 営業時間   立寄り 11:30~18:00
 入浴料   1000円
温泉利用状況   完全放流式 (加水あり)
   
 源 泉 名   鉄湯2号
  泉 質   酸性・含硫黄-マグネシウム・ナトリウム- 硫酸
  塩泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   85.4  ℃
 pH   2.4
 成分総計   1.43   g/㎏
    H=4.27/Na=129/K=22.6/Ca=32.7/Mg=98.8/Al=3.87/
  Fe2=0.11/Mn=5.97(297㎎/㎏)
  F=1.2/Cl=104/SO4=748/HSO4=108(961㎎/㎏)
  H2SO4=1.2/H2Si03=118/HBO2=11.5(131㎎/㎏)
  H2S=41.7(41.7㎎/㎏)            〔2007.03.08〕
 入浴履歴   初訪09.09.21
 評 価   ★★★★
一方、左手前の扉の先には、2006年6月にリニューアルされ
たという丸太を横に積み重ねて造ったログハウス風の露天風
呂があり、手前には青白濁の湯を湛えたゆったりした湯船が
配されています。
また、窓枠状に開いた正面からは、日進舘の屋根越しに朝日
山ゲレンデを眺望することができます。

両湯船に掛け流されているのは、この宿だけで利用されてい
るという鉄湯2号。
酸味はさほど強くはありませんが、内湯の少し緑色掛かった
白濁湯からは、薬草を混ぜたような独特の硫黄臭が香り、と
ても印象に残りました。
万座温泉は、活火山・白根山(2160m)の南西、奥万座川を臨む標高1800mの高地に8軒のホテル・旅館が点在
する上信越高原国立公園内に所在する温泉地です。

車で行くことのできる通年営業の温泉の中では、岐阜県濁河温泉と並んで日本最高所に立地していることで
知られ、1日に540万ℓも湧出している高温泉は、硫黄成分の含有が日本一であることでも有名です。

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比較的規模の大きな宿ということもあって、最初はそれほど期待を抱いていませんでしたが、内湯は荘厳か
つ雰囲気の良い好感の持てるもので、今回、時間の都合でゆっくりと浸かることができなかったことが心残
りとなりました。
季節によっては格安のプランもあるようですので、一度ぜひ宿泊利用してみたいと思います。 〔11.05.11〕
フロントフロアは実は2階に位置
しており、1階に設けられた“白
鐡(はくてつ)の湯”と呼ばれる男
女別の浴場に向かうには、エレベ
ーターで下りる必要があります。

脱衣所は30庫の脱衣箱に編み籠を
納めた清潔な造り。
内湯は青森ヒバの丸太を組み上げ
た木造りの重厚な浴舎で、右手前
と左側にある洗い場の周りのみ石
板張りとなっています。
右奥に寄せて2.8m四方ほどの木
造の湯船が配され、木箱状の湯口
からトボトボと源泉が注がれてい
ました。
詳しい開湯時期は判りませんが、江戸時代前期、初代沼田藩主真田信
直の家臣である加沢平次左衛門が、1541(天文10)年から49年間の真田
3代と吾妻地域における興亡の歴史を綴った『加沢記』第1巻の中に、
1562(永禄5)年にこの地を支配していた羽尾治部入道道雲が万座山温
泉で湯治をしたという記述が見られます。
また、江戸時代には湯治場として利用され始め、1715(正徳5)年に
は、万座薬師堂が創建されています。

明治に入り、1873(明治6)年の橋詰久兵衛による“日進舘”を嚆矢と
して、1897年に常盤屋、1927年に豊国館と宿の新設が続きましたが、
万座が本格的に発展したのは、戦後、西武グループによるリゾート開
発が行われるようになってからでした。