住 所   大分県竹田市直入町長湯3273-1
  電 話   0974-75-2908
 営業時間   6:00~21:00(黒岳) / 8:00~21:00(大船) /
  7:00~21:00(家族風呂)
 入浴料   150円(黒岳) / 200円(大船) / 1000円(家族)
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   きもと温泉
  泉 質   マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   48.9  ℃
 pH   6.8
 成分総計   5.290 g/㎏
    Li=1.4/Sr=1.4/Na=475.0/K=97.9/Ca=213.0/Mg=334.0/
  NH4=3.5/Fe2=2.4/Mn=0.5(1129.1㎎/㎏)
  Br=0.4/Cl=207.0/SO4=441.0/HCO3=2670.0
  (3318.4㎎/㎏)
  H2SiO3=238.0/HBO2=8.9(246.9㎎/㎏)
  CO2=596.0(596.0㎎/㎏)           〔2007.10.29〕
 入浴履歴   初訪11.09.16
 評 価   ★★★★
 長湯温泉
き も と 温 泉
                            ながゆおんせん きもとおんせん
透明度50㎝ほどの緑褐色に濁った少
し熱めの湯は、浴槽内では土類臭が
かろうじて判る程度ですが、湯口で
は金気臭と油臭がほんのり香り、高
温泉にもかかわらず、炭酸味もはっ
きり感知できました。

底には湯の華の結晶が沈み、湯船の
縁には湯尻周りを中心に析出物が付
着するなど、湯以外にも源泉の個性
をしっかり感じることができ、良い
湯浴みとなりました。
板張りとなった仕切り壁以外、壁と天井はビニールの波板で仕上げ
られており、仮設っぽい雰囲気が共同浴場らしさを一層際立たせて
います。
初訪問となった今回、手始めに利用させていただいたのは、湯船がより小振り
という黒岳。
小さな浴舎の真ん中にガラスサッシ戸があり、左右に並んで掛けられた縦長の
暖簾の色にしたがって右側から入室します。

小ぢんまりした脱衣所は総木造りで、奥に
は4個のプラスチック籠を載せた2段の棚が
設えられ、その左手前には木製のベンチが
備えられていました。

コンクリート張りの浴室は、脱衣所から2
段下がった位置にあり、奥壁の中央やや右
寄りに水カランが1基備えられているだけ
の簡素な造りです。
浴場は、“黒岳”と呼ばれている
開業当初に造られた旧浴場(元湯)
のほか、“大船”という新設浴場
(新湯)と家族風呂があり、県道に
沿って東から商店・家族風呂・黒
岳・大船の順に並んでいます。

営業時間・入浴料は浴場ごとに異
なっており、お店で事前に入浴料
をお支払いし、各浴場へ向かいま
す。
長湯温泉は、国道210号庄内バイパスの大龍交差点から豊後街道とも呼ばれる県道庄内久住線(30号)で南西
方向へおよそ18㎞、のどかな田園風景の中を東流する芹川に沿って15軒の旅館・民宿や公営・民営の共同浴
場が点在する、九重連山の東麓では最も規模の大きい奥豊後を代表する温泉地です。

もとは湯原温泉と呼ばれ、奈良時代に編纂された『豊後国風土記』に記載された「亦二つの湯河あり。流れ
て神の河に会へり」の“湯河”が芹川を指していると考えられることから、七里田温泉と同様、古代にはす
でに開湯していた可能性が推定されていますが、温泉地として整備が進められたのは江戸時代以降で、1706
(宝永3)年には、岡藩主5代中川久通によって御茶屋が建設され 1781(安永10)年には、中川寛得軒の設計、
藩普請によって御前湯の建設が行われました。
昭和に入ると、ドイツのカルルスバードで温泉治療学を学び、九州帝
国大学別府温泉治療学研究所に在籍していた松尾武幸博士が長湯温泉
の効能を科学的に証明し、直入の裕福な農家の長男で、研究所で松尾
の手伝いをしていた御沓重徳は、この稀少な温泉を全国に広めるべく
1933年に長湯観光協会を設立し、パンフレットの作成や田山花袋・種
田山頭火・野口雨情・与謝野晶子といった文人の招聘、1935年に自身
が経営する愛泉館という旅館の庭にドイツ建築の公衆浴場 御幸湯を
建設するなど、温泉地の発展に尽力しました。

また、1978年には国民保養温泉地に指定され、2006年5月には、十津
川温泉郷(奈良県)・川湯温泉(北海道)・関温泉(新潟県)に次いで、九
州では初めて“源泉かけ流し宣言”を行いました。
なお、2007年5月、1988年に花王㈱によって命名されてから謳い文句としてきた“日本一の炭酸泉”という
キャッチコピーに関し、炭酸濃度は日本一ではなく、不当表示であるとの一部利用者からの指摘を受け、根
拠が不明確との理由から“日本一”の表示を行わないよう県から行政指導を受けましたが、全国各地の温泉
を調査したうえで、炭酸濃度・温度と湧出量、公衆浴場の充実、温泉資源保護に関する条例の制定などを総
合的に捉え、長湯温泉協会は同年12月7日に改めて「日本一の炭酸泉」を宣言しました。

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なお、芹川に面した浴舎の裏手では、浴場からの排湯によって析出物の丘が形成されていました。
                                          〔12.09.24〕
ガラス窓のある左奥に寄
せて配された1.65m四方
ほどのコンクリート湯船
には、奥壁の左端に突き
出たパイプ湯口から地下
280mで自噴していると
いう独自源泉の重炭酸土
類泉がトボトボと掛け流
され、右奥の湯船の縁に
切られた湯尻から静かに
溢れ出していました。
大船
黒岳
『きもと温泉』は、温泉街の中心か
ら久住高原に向かって庄内久住線を
西進する途中、竹田市街へ向かう県
道竹田直入線(47号)との交差点の手
前左手に所在する、きもと温泉商店
という食料雑貨店が経営している民
営の共同浴場です。