住 所   大分県竹田市直入町長湯3315-4
  電 話   0974-75-3085
 営業時間   4~11月 8:00~21:00 / 12~3月 8:30~21:00
 入浴料   100円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   千寿温泉
  泉 質   マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   43.9  ℃
 pH   7.1
 成分総計   4.913 g/㎏
    Li=1.1/Sr=1.0/Na=485.0/K=80.3/Ca=201.0/Mg=303.0/
  NH4=1.0/Fe2=2.1/Mn=0.8(1075.3㎎/㎏)
  F=0.2/Br=0.3/Cl=185.0/SO4=430.0/HCO3=2660.0
  (3275.5㎎/㎏)
  H2SiO3=205.0/HBO2=11.9(216.9㎎/㎏)
  CO2=346.0(346.0㎎/㎏)
          〔2016.02.18〕
 入浴履歴   初訪11.09.16
 評 価   ★★★★
 長湯温泉
千 寿 温 泉
                         ながゆおんせん せんじゅおんせん
浴室はコンクリー
ト張りで、右奥に
3.0×1.7m強のコ
ンクリート湯船を
配しただけの共同
浴場らしい簡素な
造りをしています。

以前写真で目にし
た千枚田のような
状態ではないもの
の、床や浴槽の縁
は、薄卵色の析出
物でコーティング
されていました。
昭和に入ると、ドイツのカルルスバードで温泉治療学を学び、九州帝
国大学別府温泉治療学研究所に在籍していた松尾武幸博士が長湯温泉
の効能を科学的に証明し、直入の裕福な農家の長男で、研究所で松尾
の手伝いをしていた御沓重徳は、この稀少な温泉を全国に広めるべく
1933年に長湯観光協会を設立し、パンフレットの作成や田山花袋・種
田山頭火・野口雨情・与謝野晶子といった文人の招聘、1935年に自身
が経営する愛泉館という旅館の庭にドイツ建築の公衆浴場 御幸湯を
建設するなど、温泉地の発展に尽力しました。

また、1978年には国民保養温泉地に指定され、2006年5月には、十津
川温泉郷(奈良県)・川湯温泉(北海道)・関温泉(新潟県)に次いで、九
州では初めて“源泉かけ流し宣言”を行いました。
長湯温泉は、国道210号庄内バイパスの大龍交差点から豊後街道とも呼ばれる県道庄内久住線(30号)で南西
方向へおよそ18㎞、のどかな田園風景の中を東流する芹川に沿って15軒の旅館・民宿や公営・民営の共同浴
場が点在する、九重連山の東麓では最も規模の大きい奥豊後を代表する温泉地です。

もとは湯原温泉と呼ばれ、奈良時代に編纂された『豊後国風土記』に記載された「亦二つの湯河あり。流れ
て神の河に会へり」の“湯河”が芹川を指していると考えられることから、七里田温泉と同様、古代にはす
でに開湯していた可能性が推定されていますが、温泉地として整備が進められたのは江戸時代以降で、1706
(宝永3)年には、岡藩主5代中川久通によって御茶屋が建設され 1781(安永10)年には、中川寛得軒の設計、
藩普請によって御前湯の建設が行われました。

奥壁の右端に突き出たパイプ湯口
からドボドボと掛け流されている
のは、独自源泉である含土類-重
曹泉(2016年分析 含重曹-重炭酸
土類泉)。

湯面には白い湯の華が薄膜状に浮
かび、湯船を満たした少しぬるめ
の淡い緑褐色の濁り湯(透明度約
30㎝)からは、弱い土類臭ととも
に芒硝っぽい薬臭が香り、ごくわ
ずかに炭酸味も感じられました。

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また、湯船の底には湯の華が泥のように沈殿し、湯に浸かるとそれが巻き上がり、湯色がたちまち緑白色に
変わりました。

沖縄本島近海に停滞する台風15号の影響による雨模様も手伝ってか、入浴中は終始貸切状態。
生活温泉らしい鄙びた佇まいをじっくり味わいながら、初入湯の長湯温泉を存分に楽しませていただきまし
た。                                         〔12.09.17〕
湯上がり後に休息できるように置
かれた長椅子を挟んで左右両端に
並んだアルミ戸のうち、左側が男
湯の入口。

脱衣所には簀子の上にマットが敷
かれ、右側に右下の1庫分を欠い
た4段19庫分の脱衣箱が備えられ
ていました。
『千寿温泉』は、温泉街の中心から
県道を1.8㎞ほど西へ向かうと左手
に所在する、古荘政英さんが源泉を
掘り当て、1981年に開業した長湯温
泉初の民営の共同浴場です。

ごく普通の民家のような朱瓦葺きの
平屋建物の右側にコンクリート造り
の浴舎が鉤形に繋がり、平屋建物の
扉の左横にある料金投入口に入浴料
を前納し、浴場へ向かいます。
なお、2007年5月、1988年に花王㈱によって命名されてから謳い文句としてきた“日本一の炭酸泉”という
キャッチコピーに関し、炭酸濃度は日本一ではなく、不当表示であるとの一部利用者からの指摘を受け、根
拠が不明確との理由から“日本一”の表示を行わないよう県から行政指導を受けましたが、全国各地の温泉
を調査したうえで、炭酸濃度・温度と湧出量、公衆浴場の充実、温泉資源保護に関する条例の制定などを総
合的に捉え、長湯温泉協会は同年12月7日に改めて「日本一の炭酸泉」を宣言しました。