住 所   大分県竹田市直入町長湯7655
  電 話   0974-75-3051
 営業時間   7:00~19:00
 入浴料   100円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   しづ香湯
  泉 質   マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   49.2  ℃
 pH   6.7
 成分総計   5.448 g/㎏
    Li=0.7/Sr=0.4/Na=487.8/K=19.1/Ca=217.5/Mg=317.0/
  Al=0.3/NH4=1.9/Fe2=3.2/Mn=0.5(1048.4㎎/㎏)
  F=0.3/Br=0.5/Cl=199.6/SO4=440.0/HCO3=2771/
  NO3=0.4/HPO4=0.3(3412㎎/㎏)
  H2SiO3=235.8/HBO2=5.2(241.0㎎/㎏)
  CO2=746.5/H2S=<0.1(746.5㎎/㎏)    〔2009.12.22〕
 入浴履歴   初訪11.09.16
 評 価   ★★★★★★
 長湯温泉
し づ 香 温 泉
                           ながゆおんせん しづかおんせん
昭和に入ると、ドイツのカルルスバードで温泉治療学を学び、九州帝国
大学別府温泉治療学研究所に在籍していた松尾武幸博士が長湯温泉の効
能を科学的に証明し、直入の裕福な農家の長男で、研究所で松尾の手伝
いをしていた御沓重徳は、この稀少な温泉を全国に広めるべく1933年に
長湯観光協会を設立し、パンフレットの作成や田山花袋・種田山頭火・
野口雨情・与謝野晶子といった文人の招聘、1935年に自身が経営する愛
泉館という旅館の庭にドイツ建築の公衆浴場 御幸湯を建設するなど、
温泉地の発展に尽力しました。

また、1978年には国民保養温泉地に指定され、2006年5月には、十津川
温泉郷(奈良県)・川湯温泉(北海道)・関温泉(新潟県)に次いで、九州で
は初めて“源泉かけ流し宣言”を行いました。
左手のガラス戸の先がコンクリート造りの浴室。

正面には幅4.8mほどの鉤形の湯船が配され、左奥隅から延びるパイプ
から独自源泉である重炭酸土類泉がドボドボと掛け流されています。
『しづ香温泉』は、庄内久住線の旧道と県道朝地直入線(209号)が交わ
る交差点の南西角に所在している1983年に創設された民営の共同浴場で、
浴場名は所有者である木村しづさんの名前に由来しています。

白壁の浴舎は、換気用のドーマーを付設した片流れ屋根を間を空けて左
右両端に配したモダンな形で、旧道を挟んだ向かい側には有料の休憩所
も設けられています。
中央に並んだガラス戸のうち、左側が男湯の入口。中に入ると右手に監
視カメラが設置された無人の番台があり、小窓に設えられた料金投入口
に入浴料を納めるようになっています。
脱衣所は比較的ゆったりとした大きさで、板張りの床にビニールのフロ
アシートを敷き、右側には24庫の脱衣箱が備えられていました。
長湯温泉は、国道210号庄内バイパスの大龍交差点から豊後街道とも呼ばれる県道庄内久住線(30号)で南西
方向へおよそ18㎞、のどかな田園風景の中を東流する芹川に沿って15軒の旅館・民宿や公営・民営の共同浴
場が点在する、九重連山の東麓では最も規模の大きい奥豊後を代表する温泉地です。

もとは湯原温泉と呼ばれ、奈良時代に編纂された『豊後国風土記』に記載された「亦二つの湯河あり。流れ
て神の河に会へり」の“湯河”が芹川を指していると考えられることから、七里田温泉と同様、古代にはす
でに開湯していた可能性が推定されていますが、温泉地として整備が進められたのは江戸時代以降で、1706
(宝永3)年には、岡藩主5代中川久通によって御茶屋が建設され 1781(安永10)年には、中川寛得軒の設計、
藩普請によって御前湯の建設が行われました。
なお、2007年5月、1988年に花王㈱によって命名されてから謳い文句としてきた“日本一の炭酸泉”という
キャッチコピーに関し、炭酸濃度は日本一ではなく、不当表示であるとの一部利用者からの指摘を受け、根
拠が不明確との理由から“日本一”の表示を行わないよう県から行政指導を受けましたが、全国各地の温泉
を調査したうえで、炭酸濃度・温度と湧出量、公衆浴場の充実、温泉資源保護に関する条例の制定などを総
合的に捉え、長湯温泉協会は同年12月7日に改めて「日本一の炭酸泉」を宣言しました。

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湯船の縁やその周りの床、飲泉も可能な左奥の源泉枡には、淡黄色の析出物がこってりと付着し、鄙び具合
を一層際立たせていました。

薄暗く静謐な雰囲気はまるで湯治場のようで、とても強い印象を抱かされた浴場でした。   〔12.10.15〕
湯面を湯の華の薄膜がう
っすらと覆った少し熱め
の湯は、透明度50㎝ほど
の緑褐色の濁り湯。

浴槽内では判然としませ
んが、湯口では油臭を帯
びた金気臭と少炭酸味が
感じられ、湯船の底には
湯の華の結晶が沈殿して
いました。