住 所   長野県下高井郡野沢温泉村豊郷9285
  電 話   0269-85-3121
 営業時間   2016.06 閉館
 入浴料   500円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   大釜・御嶽 混合泉
  泉 質   単純硫黄泉
 湧出量        ℓ/min
 泉 温   70.8  ℃
 pH   8.6
 成分総計   0.879 g/㎏
    Na=188.0/K=10.6/Ca=60.9/Mg=0.2/Al=0.6/NH4=1.0
  (261.3㎎/㎏)
  F=0.8/Br=0.2/Cl=75.7/SO4=389.8/HCO3=33.8/
  CO3=10.6/HS=7.5(518.4㎎/㎏)
  H2Si03=93.0/HBO2=6.1(99.1㎎/㎏)
  H2S=0.2(0.2㎎/㎏)
             
〔2008.09.29〕
 入浴履歴   初訪14.11.22
 評 価   ★★★★
 野沢温泉
岩 戸 屋 旅 館
                           のざわおんせん いわとやりょかん
浴室は壁の下半が角、床が丸モザイクタイル張りの小ぢんまりした造り
ですが、正面と右壁に嵌められたガラス窓から陽光が降り注ぎ、湯気抜
きが設けられた板張りの天井が一段高くなっていることから、それほど
圧迫感は感じられません。
右手前にシャワーカランと水カラン各1、左壁と左手前にシャワーカラ
ン2基が設置され、中央に側面から縁を角、底を玉石タイルで仕上げた
長径2.4m、短径1.3m強のオーバル形の湯船が配されていました。
野沢温泉は、上信越自動車道の豊田飯山I.Cから国道117号と県道飯山野沢温泉線(38号)経由で20㎞余り、毛
無山(1650m)の西麓に旅館・ホテル・民宿など約250軒の宿泊施設が集まる、“温泉大国”信州を代表する
温泉地です。

開湯については、聖武天皇の時代(724~748)にこの地を訪れた行基が発見したとされていますが、そのほか
にも、修行をしていた山伏が見つけた、あるいは、手負いの熊が傷を負った手を湧出口に浸しているのを猟
師が見つけ発見した、という説も伝わっています。
観光協会を始めとする各種サイトでは、大湯通りを挟んで大湯の斜め
向かいに位置し、2階に「いろり茶屋」という食事処が設けられてい
る雑居ビルのような4階建て建物が紹介されていますが、その北側か
ら約35mにわたって延びる連絡通路の先に別棟の3階建て建物が接続
しており、客室は全12室を数えます。

大湯通りからスロープを下り、1階右端の二重の自動ドアを入ってい
くと正面にフロントがあり、ちょうど座っておられたお年を召した女
性に立寄り入浴を申し出。
最初は少し躊躇っておられましたが、重ねてお願いすると応じて下さ
いました。
野沢温泉村では38か所の泉源が知られ、古くは「釜潭」(熱湯がたぎ
る縁)と呼ばれた“麻釜”(おがま)では、地元住民が野沢菜や卵など
を茹でるのに利用しています。

また、村内には御殿湯であった大湯をはじめ13か所の共同浴場(外湯)
が点在しており、江戸時代から湯仲間という制度によって守り続けら
れてきました。
現在でも、この株仲間が当番制で清掃や管理に当たり、宿泊客はもち
ろんのこと、日帰りの観光客も寸志で入浴することができます。
鎌倉時代には「犬養御湯」と呼ばれ、承久の乱(1221年)で佐渡へ配流と
なった順徳天皇により、名取御湯(宮城県 秋保温泉)・信濃御湯(長野県
別所温泉)とともに『三御湯』に選定されています(犬養御湯ではなく、
三函御湯=福島県 いわき湯本温泉の説もあり)。
1272(文永9)年には、「湯山村」という名で歴史に登場しています。

江戸時代には、1639(寛永16)年に藩主となり、飯山藩の基礎を固めた松
平忠倶によって御殿湯が置かれ、合わせて浴場や宿を湯治場として整備
し、広く一般にも開放したことから、多くの民衆がこの山里を湯治に訪
れるようになり、明治初期には3年間で2万人以上を数えるほどになりま
した。

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なお、湯船からのオーバーフローが見られず、不思議に思って観察したところ、左手前の側面上方に孔が開
けられており、どうやら浴槽内で排湯されているようです。

旅行サイトなどでは年季の入った施設や応対ぶりに辛辣な口コミも目にしますが、近年、日本屈指の還元系
温泉と喧伝されている野沢温泉に良好なコンディションで浸かることができ、満足のいく湯めぐりとなりま
した。                                        〔16.02.01〕
底に沈殿していた溶き卵
のような白色または半透
明の湯の華が多量に巻き
上がってうっすら白濁し
た湯からは、しっかりし
た焦げ硫黄臭と苦味が感
じられ、肌がしっとりし
ました。
湯張りの直後だったのでしょうか、タイルの色の関係も手伝
って緑色掛かって見えるほぼ透明の湯は激熱で、止むを得ず
加水。
奥側の左半に
積み上げられ
た岩礫の右寄
りに設えられ
た湯口からド
ボドボと加え
られているの
は、麻釜の大
釜と御嶽の湯
の混合泉。
曇りガラス戸の入口を入ると横長
長方形の脱衣所があり、左に11個
のプラスチック籠を載せた3段棚、
右奥に小さな洗面台が備えられ、
スキー客用でしょうか、洗面台の
手前には洗濯機が設置されていま
した。
浴場はフロントから左へ向かって15
段の階段を上り、さらに左手へ進ん
で4段の階段と長い連絡通路を抜け
て両開きのガラス戸を入り、左側の
“ゆ”と書かれた白い暖簾を潜って
10.5段分の階段を下りた先にあり、
男湯は左、女湯は右に分かれていま
す。
『岩戸屋旅館』は、県道野沢上境停
車場線(353号)の起点である横落交
差点から北東方向へ110mほど進み、
右斜め前の大湯旅館街入口のゲート
を潜り、共同浴場の大湯へ向かって
緩やかな坂道を130m余り上ってい
くと左手に所在する、2007年5月25
日に“源泉かけ流し宣言”を行い発
足した「野沢温泉源泉かけ流しの会」
に加盟する温泉旅館です。