住 所   長野県下高井郡野沢温泉村豊郷麻釜
  電 話   
 営業時間   5:00(12~3月 6:00)~23:00
 入浴料   寸志
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   滝の湯
  泉 質   単純硫黄泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   73.0 ℃
 pH   7.7
 成分総計   1.123 g/㎏
    Na=297.5/K=5.556/Ca=48.51/Mg=0.139/
  Mn=0.040(351.7㎎/㎏)
  F=0.670/Cl=222.5/SO4=329.1/HCO3=89.06/
  HS=21.63/HSiO3=1.532(664.4㎎/㎏)
  H2Si03=100.7/HBO2=痕跡(100.7㎎/㎏)
  C02=1.750/H2S=4.120(5.870㎎/㎏)   
〔1997.12.26〕
 入浴履歴   初訪08.07.25,最終10.09.18(2回目)
 評 価   ★★★★★★
 野沢温泉
滝 の 湯
                             のざわおんせん たきのゆ
浴場は左壁の手前側が11庫の脱衣
箱と貴重品ロッカーを備えた脱衣
所、そこから一段下がった先がそ
のまま浴室となった一体型の造り
で、壁面の腰下以下がタイル張り
となった浴室の右奥には、2.4×
1.3mほどの隅丸長方形を呈した
タイル張り湯船が配されています。

浴室に入るや否や目を引くのが、
湯色の美しさ。
タイルの色が淡い水色であること
から、実際は黄色掛かっているの
かもしれませんが、まるでメロン
ソーダのような鮮やかな緑色の透
明湯でした。
野沢温泉村では38か所の泉源が知られ、古くは「釜潭」(熱湯がたぎる
縁)と呼ばれた“麻釜”(おがま)では、地元住民が野沢菜や卵などを茹
でるのに利用しています。

また、村内には御殿湯であった大湯をはじめ13か所の共同浴場(外湯)が
点在しており、江戸時代から湯仲間という制度によって守り続けられて
きました。
現在でも、この株仲間が当番制で清掃や管理に当たり、宿泊客はもちろ
んのこと、日帰りの観光客も寸志で入浴することができます。
野沢温泉は、上信越自動車道の豊田飯山I.Cから国道117号と県道飯山野沢温泉線(38号)経由で20㎞余り、毛
無山(1650m)の西麓に旅館・ホテル・民宿など200軒以上の宿泊施設が集まる、“温泉大国”信州を代表す
る温泉地です。

開湯については、聖武天皇の時代(724~748)にこの地を訪れた行基が発見したとされていますが、そのほか
にも、修行をしていた山伏が見つけた、あるいは、手負いの熊が傷を負った手を湧出口に浸しているのを猟
師が見つけ発見した、という説も伝わっています。

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鎌倉時代には「犬養御湯」と呼ばれ、承久の乱(1221年)で佐渡へ配流
となった順徳天皇により、名取御湯(宮城県 秋保温泉)・信濃御湯(長
野県 別所温泉)とともに『三御湯』に選定されています(犬養御湯で
はなく、三函御湯=福島県 いわき湯本温泉の説もあり)。
1272(文永9)年には、湯山村という名で歴史に登場しています。

江戸時代には、1639(寛永16)年に藩主となり、飯山藩の基礎を固めた
松平忠倶によって御殿湯が置かれ、合わせて浴場や宿を湯治場として
整備し、広く一般にも開放したことから、多くの民衆がこの山里を湯
治に訪れるようになり、明治初期には3年間で2万人以上を数えるほど
になりました。
温泉街中心の賑やかさとは無縁の野沢温泉の中では最も高所にひっそりと佇む、まるで隠れ湯のような浴場
です。
加えて、趣深い木造浴舎、見た目も含めて個性的な独自源泉のいずれも申し分なく、大湯や真湯、あるいは
熊の手洗湯といった名湯にも決して引けを取らない、隠れた実力派といった一湯でした。   〔10.09.28〕
右奥隅にある礫積みの湯口で同時
に水が加えられているにもかかわ
らず、ヒジキのような黒い湯の華
が乱舞する湯からは、茹で玉子+
焦げ硫黄臭がしっかり香り、極薄
ながら塩味も感じられました。

ただし、貯湯槽を利用しつつも、
湯温はいつもかなり高め。残念な
がら長湯には適していません。
建て直される浴舎が多い中で、昔
からの風情を色濃く残す鄙びた浴
場で、湯気抜きだけでなく、屋根
の下に巡らされた竪連子の無双窓
が良い味わいを出しています。

中央にはアルミの入口扉が並び、
左手の男湯の入口の上には、十二
神将の一人である“毘羯羅(びか
ら)大将”が、この浴場の守り仏
として祀られていました。
『滝の湯』は、麻釜から左へ向かって200mほど坂を上り切ると突き当りに所在する共同浴場で、外湯の中
では最も北に位置しています。

浴舎は、入母屋屋根の上に屋根の規模に比して大振りな湯気抜きを載せた木造の湯屋建築で、向かって右側
には小ぢんまりとした洗濯場が付設されています。