住 所   岡山県苫田郡鏡野町奥津48
  電 話   0868-52-0021
 営業時間   立寄り 10:45~14:30
 入浴料   1000円 (貸切風呂 1組1000円加算)
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   奥津荘鍵湯
  泉 質   単純温泉(アルカリ性)
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   42.6 ℃
 pH   9.2
 成分総計   0.1465 g/㎏
    Na=30.0/K=<0.5/Ca=2.9/Mg=<0.1(32.9㎎/㎏)
  F=1.8/Cl=8.3/SO4=10.9/HCO3=34.8/CO3=8.7/
  OH=0.3/BO2=<0.2(64.8㎎/㎏)
  H2Si03=48.8(48.8㎎/㎏)
  H2S=<0.2(0㎎/㎏)        〔2004.09.15〕

 入浴履歴   初訪07.09.10
 評 価   ★★★★★★ (暫定)
 奥津温泉
名泉鍵湯 奥津荘
                   おくつおんせん めいせんかぎゆ おくつそう
湯の中をよく観察していると、一つの岩の下から気泡が断続
的に立ち上っており、湯船の底から源泉が自然湧出している
ことが実感できるほか、壁際に埋め込まれた塩ビ管からも注
入されていました。
湯船が少し広い分だけ東和楼のようにはいきませんが、モザ
イクタイルの床には湯船の縁から常に湯が溢れ出し、静かに
排水口に流れ去っていました。
透明度の高い清澄な湯はほとんど無味無臭でしたが、肌がつ
るっとする柔らかい浴感はとても気に入りました。

ただし、足元から直接湧き出しているだけあって夏季には少
し熱めで、長時間浸かり続けることはできませんでした。
次回は肌寒く感じるぐらいの季節に宿泊で訪れ、立ちながら
浸かるという深さ120㎝の立湯や2か所の貸切風呂にも、ぜひ
とも入湯したいと思います。         〔10.07.14〕
鍵湯の脱衣所はそれほど大きくは
ないものの、明るく清潔な造りと
なっており、この宿の格の高さの
ようなものを感じさせてくれます。

脱衣所からさらに石段を5段下り
たところにある浴場は、照明の照
度を抑えた落ち着いた雰囲気。
左壁際には縁を豆石張りにした曲
線的な湯船が配されています。
湯船の底は深浅があり、かなりの
部分がコンクリートで固められて
いるものの、人頭大から一抱えほ
どの岩が置かれており、腰を下ろ
す時には吟味が必要です。
浴場は時間によって男女入替えと
なる鍵湯と立湯のほか、宿泊者専
用の貸切風呂として泉の湯・川の
湯があり、すべて24時間入浴可能
となっています。

立寄り入浴できる2か所の浴場は、
館内に入って正面奥にある階段を
下りた地下にあり、手前にこの時
間帯では男湯の鍵湯、奥に湯上り
処と女湯である立湯が設けられて
いました。
江戸時代初期に森忠政が設置した森家専用の浴場“鍵湯”を今に伝える
のが、奥津橋から旧国道を北へ向かうとすぐ左手に所在する『名泉鍵湯
奥津荘』です。

お隣の東和楼と同じ1928年創業の老舗旅館で、唐破風の玄関を擁した木
造2階建ての建物外観は重厚感があり、80年を超える歴史を感じさせて
くれます。
2室の露天風呂付離れを含む全客室8室の館内は、2004年8月にリニュー
アルされ、格子の建具など洗練された和の伝統を十分堪能できます。
このような老舗の宿でありながら立寄り入浴も受け付けており、今回は
奥津温泉の入浴手形を利用させていただきました。
奥津温泉は、中国自動車道の院庄I.Cから国道179号で北へ20㎞余り、吉井川に架かる奥津橋を中心に7軒の
宿泊施設が集まる山間の静かな温泉地で、湯郷温泉・湯原温泉とともに「美作三湯」と呼称されています。
大国主命の命で巡撫使として地方を巡っていた大巳貴命と少彦名命が発見したという神話はさておき、戦国
時代の末期には、宇喜多詮家と名乗っていた後の津和野藩主 坂崎直盛(1563?~1616)がこの湯に浸かって傷
を癒したとされ、1603(慶長8)年に津山藩主となった森忠政(1570~1634)は、この湯を大変気に入って専用
の湯治場を設け、領民が利用できないよう鍵を掛けて湯番を置いたと伝えられています。
大正時代には温泉街が形成され、1933年に与謝野鉄幹・晶子夫妻が訪れているほか、戦後には版画家の棟方
志功がたびたび投宿していたそうです。
また、1947年に発表された藤原審爾の『秋津温泉』はこの温泉地をモデルに執筆され、1962年に松竹によっ
て映画化された際にロケ地となったことで一躍有名となりました。
1966年8月には国民保養温泉地に指定され、日本観光地百選にも選ばれています。

なお、かつてこの地には、川の畔で湧出する温泉を利用して洗濯をする際に、周囲に棲息する熊や狼から身
を守るために見張りながら立ったままで行う“足踏み洗濯”という風習があり、現在、日曜・祝日の8時半
から奥津橋の下で観光用に実演されています。

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