住 所   長野県北安曇郡小谷村中土18836
  電 話   0261-85-1221
 営業時間   立寄り 10:00~15:00
 入浴料   500円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   小谷温泉元湯
  泉 質   ナトリウム-炭酸水素塩泉
 湧出量   109   ℓ/min
 泉 温   44.8  ℃
 pH   6.8
 成分総計   3.178 g/㎏
    Li=0.7/Sr=2.5/Na=708.5/K=10.1/Ca=40.3/Mg=13.4/
  Fe2=0.9/Ba=1.5/Mn=0.1(777.7㎎/㎏)
  F=0.3/Cl=50.6/SO4=痕跡/HCO3=1961/NO3=0.04/
  HS=痕跡/HPO4=0.2(2012㎎/㎏)
  H2SiO3=49.6/HBO2=10.8(60.4㎎/㎏)
  CO2=327.4/H2S=痕跡(327.4㎎/㎏)   〔2005.05.31〕
 入浴履歴   初訪11.11.05
 評 価   ★★★★★★★
 小谷温泉
大湯元 山田旅館
                    おたりおんせん おおゆもと やまだりょかん
脱衣所から2段低くなったコンクリ
ート造りの浴室は、湯気蒸して熱気
でムンムン。
左手前には2.2×2.1mほどの方形の
湯船、その奥に一人用の寝湯、さら
にその左横に析出物がこってりと付
着した打たせ湯が配され、湯船や寝
湯の横にはゴムマットが何枚も敷か
れていました。

打たせ湯で滝のように勢いよく落と
されているのは、すぐ裏手で自噴し
ているという純重曹泉。
湯船に満たされた灰褐色半透明の湯
からは、わずかに薬草っぽい匂いが
香り立ち、飲泉も可能な打たせ湯の
湯を口に含んでみると炭酸金気臭味
と苦味が感じられ、つるりとした肌
触りが印象に残りました。
元湯は館内を左へ進み、長屋の板張りの廊下を抜けた右手にあり、右が
男湯、左が女湯となっています。
手前の階段の横には昭和29年の分析書、浴場入口の間には2010年12月1
日発行の(社)日本温泉協会の温泉利用証が掲示されており、評価対象の
6項目すべてが5点満点となっていました。

廊下から一段上がって観音開きとなったガラス扉を入ると、床を煉瓦色
のタイルで仕上げた脱衣所には、左奥のガラスブロックの手前に洗面台
が1基、右手前に11個のプラスチック籠を納めた木製の4段棚が備えられ、
曇りガラスが嵌った右奥のサッシ戸が浴室の入口となっていました。
湯治場として栄えていた往時を偲
ばせる趣のある建造物群を眺めな
がら、本館の北端にある玄関に入
り、応対に出てこられた女将さん
に立寄り入浴をお願いします。

浴場は、文字通り浴室に設けられ
た元湯と別館地階の健康館にある
露天風呂を併設した展望風呂の2
か所に分かれ、立寄りの場合は前
者のみ利用することができます。
浴 室
本館・長屋・浴室
本館・長屋・前土蔵
長 屋 … 山麓に所在していた江戸時代築の長屋建築を1880(明治13
     年)に移築し、本館の北妻面と浴室の東妻面を繋げた鉄板葺
     き木造2階建て。
浴 室 … 長屋の西妻面に接続し、1926(大正15)年に改築された鉄板
     葺き切妻造り木造2階建て。
新 館 … 1914(大正3)年に建築され、浴室の西妻面に接続する鉄板
     葺き入母屋造り木造3階建て。
別 館 … 1988年に新館の西側に少し間を置いて建築された鉄筋コン
     クリート造り3階建て。
前土蔵 … 本館の西側に東面して建つ1885(明治18)年に建築された鉄
     板葺き土蔵造り平屋建て。

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少し熱めの湯温に室内の熱気も加わってよく温まり、残念ながら長湯は叶わず。

別館の展望風呂では、かつて太田旅館で利用されていた新湯という別源泉が使われているとのこと。
ぜひ一度宿泊して、今なお残る湯治場の風情とともに鮮度良好な2本の源泉をたっぷりと堪能したいと思い
ます。                                       〔13.01.14〕
新 館
このほか、県道から入るとすぐ右手
の石垣上に建つ1909(明治42)年に建
築された鉄板葺き土蔵造り2階建て
の「新土蔵」、浴室北の山際に南面
する江戸中・後期(1751~1829)築の
「薬師堂」があり、このうち、2008
年に手が加えられたために翌年2月3
日に登録が抹消された長屋と別館を
除く6棟は、2001年10月12日に国の
登録有形文化財に登録されています。
『大湯元 山田旅館』は、中谷川に沿うように県道を上っていくと廃業
した太田旅館とともに左手に所在する、江戸時代中期に創業し、現在の
館主で21代目を数える、小谷温泉では唯一通年で営業している老舗旅館
です。

敷地内には、下記のように江戸から明治・大正・昭和の各時代の建物が
奥から軒を連ねて建ち並び、客室は本館・新館と別館を合わせて全45室
を数えます。

 本 館 … 江戸後期から末(1830~1867)に善光寺の宮大工によって釘
      を使わずに建てられ、1884(明治17)年に増築された鉄板葺
      き切妻造り木造3階建て。
小谷温泉は、国道148号(千国街道)の小谷温泉口交差点から県道川尻小谷糸魚川線(114号)で北東方向へ上る
こと約10㎞、日本百名山 雨飾山(1963.2m)の南麓、姫川の支流である中谷川を望む標高850mの山腹に元湯
・新湯と熱湯という3本の源泉を守り続ける2軒の湯宿が佇む静かな温泉地です。

1555(弘治元)年に武田信玄の家臣 岡田甚一郎が夢枕に現われた薬師如来のお告げによって発見し、傷兵の
療養に利用したと伝えられる“信玄の隠し湯”の一つに数えられている古湯で、その由来から“現夢(うつ
つ)の湯”と呼ばれ、江戸時代には農閑期の湯治場として賑わいました。
1893(明治26)年、ドイツで開催された万国霊泉博覧会に別府・草津・登別の各温泉とともに内務省により選
抜・出泉され、1971年3月には国民保養温泉地に指定されています。

本館・新土蔵