住 所   長野県上田市平井2514
  電 話   0268-44-2216
 営業時間   立寄り 10:00~16:00 (要確認)
 入浴料   500円
温泉利用状況   完全放流式 (季節によって加温あり)
   
 源 泉 名   霊泉寺温泉
  泉 質   単純温泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   36.0  ℃
 pH   8.3
 成分総計   0.9063 g/㎏
    Li=0.01/Sr=0.9/Na=62.8/K=1.3/Ca=205.3/Mg=0.4/
  Fe2=0.04/Ba=痕跡/Mn=痕跡(270.8㎎/㎏)
  F=0.8/Br=痕跡/Cl=33.0/SO4=545.8/HCO3=23.8/
  CO3=痕跡/NO3=0.6/HPO4=0.07(604.7㎎/㎏)
  H2Si03=26.8/HBO2=0.3(27.1㎎/㎏)
  CO2=4.4(4.4㎎/㎏)            〔2005.05.24〕
 入浴履歴   初訪11.04.16,最終12.07.15(2回目)
 評 価   ★★★★★★
 霊泉寺温泉
中 屋 旅 館
                       れいせんじおんせん なかやりょかん
968(安和元)年に創建された金剛山霊泉寺の傍から湧出する温泉で、
伝えに拠れば、『今昔物語集』巻第25に登場する平安時代中期の武
将で信濃守であった平維茂が、謡曲『紅葉狩』で知られる戸隠山中
での鬼女退治の帰り、岩の間からほとばしり出る温泉を発見してこ
れを浴びたところ、激闘により衰退した身体が見事に回復したこと
から、ここに白山神社と寺を建立し、長らくその寺湯として守られ
てきたそうです。
現在は4軒の温泉宿と共同浴場1か所からなり、そのひっそりとした
鄙びた佇まいは、山ノ内町の角間温泉と少し雰囲気が似ています。

なお、1956年6月には、同じく旧丸子町内に湧く鹿教湯温泉・大塩
温泉とともに、内村温泉(後、丸子温泉郷)の一つとして国民保養温
泉地に指定されています。
幅の狭い長方形を呈した浴室は、藍色の角モザイクタイル張り。
左側には、浴場名の由来となった艫の幅0.75m、長さ1.8m弱の舟を象
ったタイル張りの湯船が置かれています。

湯口は舳先のすぐ下にあり、湯船に浸かると勢いよくオーバーフロー。
と同時に、右舷中央の側面下部にある穴を介してすぐ外側の穴からも排
湯されており、どうやらパスカル方式が採られているようです。
前面が大きなガラス窓となった浴室は、紺青色の丸モザイク
タイルで仕上げられ、右手前にシャワー付きカランと温カラ
ンが1基ずつ並び、ガラス窓の前には、紅色の丸モザイクタ
イルで縁取った幅3.4m、奥行き1.5mほどの女湯と一続きと
なった水色タイル張りの湯船が配されていました。
湯船には右手前から延びた竹管から飲泉可能な源泉がトボト
ボと加えられると同時に、左側面から加温泉が勢いよくジェ
ット注入され、女湯との間を仕切る板塀下の浴槽側面に設け
られた吸込口がしっかり作動していたことから、放流循環併
用式が採られているようです。

適温となった無色透明の湯は、ほぼ無臭ながらわずかに渋味
が感じられ、浴感的にも決して悪くはありませんでしたが、
ジェット噴流によって絶えず湯が動いていることもあって、
落ち着いて湯浴みを楽しめなかったのが少し残念でした。
館内に入るとすぐ右側に帳場があ
り、応対していただいた女将さん
に立寄り入浴をお願いします。
浴場は大浴場と貸切の家族風呂が
設けられており、立寄りの場合は
どちらか一方を選択します。

まず、初訪時に利用させていただ
いたのが、男女別の大浴場。
霊泉寺温泉は、千曲川の支流・内村川に注ぐ霊泉寺川の左岸に所在する小さな温泉地で、三才山トンネル料
金所から国道254号で約10㎞東進し、案内表示にしたがって右へ折れ、霊泉寺川沿いに上っていくと1.6㎞ほ
どで到着します。

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無色透明の湯からは、焦げたような匂いがわずかに香り、石膏渋味も感じられました。

何よりも源泉をそのまま掛け流した不感温度のぬる湯は、暑い季節にはこの上ない気持ちの良さ。
2名浸かるのがやっとの湯船に身を委ねつつ、時折うたた寝をしながら、文豪ご贔屓の極上湯を堪能させてい
ただきました。                                    〔12.08.15〕
一方、再訪時に入浴をお願いしたのが、霊泉寺温泉をこよなく愛した武者小路
実篤(1885~1976)が命名したとされる“笹舟の湯”という家族風呂。
念のために事前に連絡を入れると、女将さんからは「どうぞお越しください」
という優しいお返事をいただきました。
浴場は大浴場とは反対に館内を左奥に向
かった途中の右手にあり、暖簾の掛かっ
た入口の上には、武者小路揮毫の浴場名
を彫刻した看板がさり気なく掲げられて
います。

脱衣所は奥行きのない小ぢんまりした空
間で、左隅に2段組みとなった青いプラ
スチック籠が備えられていました。
浴場は回廊状となった館内を反時計
回りに進んだ玄関と対向する側の廊
下の右手にあり、手前が女湯、奥が
男湯となっています。

脱衣所は10個のプラスチック籠を載
せた鉄棒枠の3段棚が備えられただ
けの簡素な造りで、浴室との間は曇
りガラスのサッシ扉とガラスブロッ
クによって画されています。
『中屋旅館』は、温泉街の奥寄り、
共同浴場と向かい合うように通りの
左手に所在する、江戸末期の慶応年
間(1865~1868)に創業されたという
老舗旅館です。

15室の客室を擁する木造2階建ての
建物は、歴史を感じさせる渋い佇ま
い。
「やかな」という右読みの立派な看
板が掲げられた玄関のガラス戸には、
金文字で宿名が記されています。