住 所   群馬県吾妻郡中之条町上沢渡甲2301
  電 話   0279-66-2001
 営業時間   立寄り 11:00~15:00
 入浴料   700円
温泉利用状況   放流循環併用式(塩素系薬剤 使用,
             貸切露天は完全放流式)
   
 源 泉 名   県有泉
  泉 質   カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
 湧出量   135   ℓ/min
 泉 温   54.8  ℃
 pH   8.3
 成分総計   1.1355 g/㎏
    Na=162/K=5.1/Ca=188/Mg=0.04/NH4=<0.05/Fe2=0.01/
  Mn=<0.005(355.15㎎/㎏)
  F=0.8/Cl=195/SO4=499/HSO4=1/HCO3=1.5/CO3=9
  (706.3㎎/㎏)
  H2SiO3=63.4/HBO2=10.6(74.0㎎/㎏) 
 
〔2007.11.11〕
 入浴履歴   初訪13.08.23
 評 価   ★★★★ (暫定)
 沢渡温泉
まるほん旅館
                        さわたりおんせん まるほんりょかん
江戸時代中期に形成され、1831(天保2)年に蘭学者の高野長英が来訪
した記録も残る温泉集落は、明治末期から昭和初期にかけて50軒ほど
の宿や小料理屋が軒を連ねる賑わいを見せ、1922(大正11)年10月20日
には歌人の若山牧水も立寄っていますが、1926(大正15)年9月に草軽
電気鉄道が全線開通し、草津温泉へのアクセスが変化すると、湯治客
も徐々に減少していきました。

加えて、1935年9月25日深夜の豪雨による鉄砲水で温泉街の半分が押
し流され、さらに1945年4月16日に発生した“沢渡大火”という大規
模な山火事によって近隣の山々とともに温泉街のすべてが焼き尽くさ
れる壊滅的な被害を受けましたが、町田浩蔵氏を中心とした住民の努
力により、14年後の1959年に再興を果たしました。
沢渡温泉は、JR吾妻線の中之条駅から国道353号(145号が一部重複)と
県道中之条草津線(55号)で北西へ向かうこと9㎞余り、右手に分かれる
旧街道に沿って11軒の湯宿と共同浴場1か所、食事処や商店が建ち並ぶ
山間の閑静な温泉地です。

1191(建久2)年、浅間山麓の三原野で巻狩りを行った源頼朝が、草津温
泉へ立寄った帰途に発見して入湯したと伝えられる温泉で(頼朝による
草津温泉発見は1193年とされており、混乱あり)、江戸時代に入って草
津温泉を多くの湯治客が訪れるようになると、草津の酸性湯で爛れた肌
をこの温泉に浸かって癒したことから“草津の治し湯”“草津の仕上げ
湯”として知られるようになり、弱アルカリ性の柔らかな泉質が肌に効
能があるということで「一浴玉の肌」と謳われるようになりました。
大浴槽では石
臼、小浴槽で
は木箱のよう
な湯口からト
ボトボと加え
られているの
は、飲泉も可
能な共同源泉
である含食塩
-石膏泉。
脱衣所から2段下がった位置にある浴室は、当地が湯治客で賑わってい
た頃にあちらこちらにあったという湯小屋を再現したもので、放射状に
張られた檜の床板が趣を感じさせます。

脱衣所から見て右側に檜の木枠に青石を張った鉤形の大浴槽、左に長方
形の四隅の角を落とした同じ造りの小浴槽がそれぞれ配され、大浴槽に
はうっすら白濁気味のややぬるめ、小浴槽には無色透明の適温湯が満た
されていました。
『まるほん旅館』は、県道から旧街道を500mほど進むと右側に所在す
る、元禄年間(1688~1704)に創業された当温泉きっての老舗旅館です。

1996年に後継者の一人息子さんを交通事故で亡くされ、廃業を覚悟した
先代館主の福田勲一さんから相談を受けていた元銀行マン(群馬銀行中
之条支店長代理)の智さんが、2004年2月に養子縁組をして後を継ぎ、16
代目の館主を務める日本秘湯を守る会の会員宿で、増改築が重ねられて
きた木造3階建ての建物は最も古い箇所で1947年に遡り、客室は全18室
を数えます。
婦人専用内湯
脱衣所に掲示された情報開示に拠れば、泉源から1分間に20ℓ分湯されているという源泉の利用方法は、貸
切露天のみ完全放流式で、檜張り大浴場は適時、婦人専用内湯と家族風呂は常時循環式が併用され、塩素系
薬剤も使用されていました。

浴場そのものは期待に違わない素晴らしい風情でしたが、肝心の温泉は隣接する共同浴場と比べると浴感と
しては今一歩で、正直なところ多少物足りなさが残りました。               〔14.08.09〕
肌当たりは評
判通りの柔ら
かさで、湯口
では玉子臭味
と微渋味を感
じることがで
きましたが、
浴槽内では塩
素系薬剤臭が
少し気になり
ました。
空に浮かぶように浴場の中程まで
突き出た板張りの通路から7段の
急階段を下りると、左右両端に分
かれて脱衣所が設けられており、
右には5段の棚に角籠6個、対する
左には幅狭の5段棚に角籠4個がそ
れぞれ備えられていました。
プッシュ式自動ドアとなったガラス張りの玄関を入ると、正面右寄り
に帳場があり、ちょうど居合わせたご主人に立寄り入浴をお願いしま
す。

この宿には、混浴の檜張り大浴場と婦人専用浴場、宿泊客専用の家族
風呂、2004年10月に新設された貸切露天風呂の4か所の浴場があり、
温泉ファン大絶賛の檜張り大浴場は、帳場から背後の階段で一旦2階
へ上がって左奥へ進み、13段の階段を下りて右側の扉から木造の渡り
廊下をギシギシ軋ませながら奥へ向かった右手、旧街道側から見ると
共同浴場の真後ろに位置する別棟の浴舎となっています。

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