住 所   鹿児島県薩摩川内市湯田町6461
  電 話   0996-28-0018 (双葉屋)
 営業時間   6:30~21:00
 入浴料   250円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   川内3・19号 混合泉
  泉 質   単純硫黄泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   52.1  ℃
 pH   9.2
 成分総計   0.2649 g/㎏
    Na=71.7/K=1.0/Ca=1.0/NH4=1.1(74.8㎎/㎏)
  F=1.2/Cl=2.0/SO4=6.7/HCO3=101.3/CO3=40.2/
  HS=6.1/S2O3=1.0(158.5㎎/㎏)
  H2SiO3=31.5(31.5㎎/㎏)
  CO2=0.1(0.1㎎/㎏)   
        
〔2005.06.30〕
 入浴履歴   初訪14.07.19
 評 価   ★★★★★★
 川内高城温泉
双葉旅館 (旧五助屋)
                        せんだいたきおんせん ふたばりょかん

1990年には、NPO法人 健康と温泉フォーラムが温泉療法医が薦め
る温泉として選定した“日本の名湯百選”の一つに認定され、2015年
5月15日には、実に30年振りに「高城の湯 山桜桃(ゆすら)」という温
泉宿が開業しました。

なお、温泉地の呼称については、古くは湯川内(ゆごうち)、その後、
湯ノ元温泉・高城温泉と呼ばれてきましたが、1965年に高城町が川内
市に編入された折に川内温泉と改められ、さらに1996年に現在の名に
改称されました。

透明ガラス戸から出入りする浴室はモザイクタイル張りで、右側の女湯
との間を画したタイル張りの仕切り壁には、“不老泉”と1文字ずつ刻
んだ石板が嵌め込まれています。
川内高城温泉は、九州新幹線ならびに肥薩おれんじ鉄道の川内駅から400mほど西進して川内駅交差点を右
に折れ、国道3号と県道湯之元佐目野線(340号)・東郷西方港線(339号)を経由して北北西方向へ約14.5㎞、
西流する湯田川とともに狭隘な山間を貫く県道に沿って8軒の湯宿(現在、2軒は立寄り湯のみ)と共同浴場・
商店などが軒を連ねる、前時代の湯治場の風情を色濃く留めた四方を山で囲まれた静かな温泉地です。
バルブ付きのパイプ湯口から落とされ、岩の間を伝って奥の小浴槽へ注
がれているのは、共同源泉である単純硫黄泉。
小浴槽に満たされた無色透明の湯は少し熱め、仕切り壁の中央下端に開
けられた孔からその湯が流れ込んでいる大浴槽はぬるめで、小浴槽では
玉子臭味と苦味が感じられ、つるつるする肌触りが楽しめるのに対し、
鮮度が劣る大浴槽は湯の香が弱く、湯の中では糸屑や埃のような灰色半
透明の湯の華が多量に舞っていました。

湯宿としての役割を終え、時が停止してしまったかのような建物の中で
今なお静かに流れ続ける極上湯。
この姿が永遠に続いてほしいと願いつつ、浴場を後にしました。
                           〔15.07.22〕

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仕切り壁の前には、縦長
の変形六角形を呈した奥
行き約2.2mの大浴槽と
幅1.2m、奥行き0.9mほ
どの逆台形の小浴槽が前
後に配され、大小の岩礫
を積み上げた小浴槽の左
横にシャワーカラン1基
が設置されていました。
扁額の掛かった玄関を入ると、2階
へ上がる階段の右横を抜けた突き当
たりが男湯、その手前で一旦右へ折
れ、再び左へ進んだ正面が女湯とな
っています。

壁が剥がれて傷みが目立つ脱衣所に
は、右側に合皮張りの腰掛けが置か
れ、3個のプラスチック籠が備えら
れていました。
『双葉旅館』は、温泉街の南東に設置されている市営駐車場から県道を
約160m下っていくと温泉街の最も上手右側に所在する、正城五助氏が
明治時代に創業したかつては“五助屋”と呼ばれていた当温泉で最初の
湯治宿で、実父 畩助氏の代には西郷隆盛も度々逗留していたそうです。

建物はかなり年季の入った木造入母屋造りの2階建てで、県道を挟んで
向かい合う「双葉屋」の別館に位置付けられていますが、現在は立ち寄
り入浴のみの営業となっています。
直接伺うも返答が一切なかったため、本館をお訪ねして応対に出て来ら
れたお婆さんに入浴をお願いしたところ、浴室がより広いという双葉屋
への入湯を勧められましたが、丁寧にお断りし、お許しいただきました。
開湯の時期や由来は判然としませんが、鎌倉幕府の鎮西奉行が九州各国
に作成を命じ、1197(建久8)年に薩摩国で編纂された『建久図田帳』と
いう土地台帳にその名が記載されているという古湯で、第10代薩摩藩主
島津斉興の命によって1843(天保14)年に纏められた『三国名勝図会』に
も「温泉地頭舘亥方凡そ二里、麦之浦村湯田に温泉二カ所あり、その間
相距ること二町余にて、二カ所共に湯性灰汁気に硫黄気を兼ぬ、疝癪及
び筋骨の拘攣、湿気、上気等の諸痾を癒す神効あり、遐邇の浴客絶える
ことなし」と紹介され、明治時代初期には西郷隆盛が度々逗留し、温泉
に浸かりながら大好きな兎狩りや碁を楽しんでいたそうです。