住 所   群馬県吾妻郡中之条町四万4370-1
  電 話   
 営業時間   9:00~15:00
 入浴料   寸志
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   御夢想の湯
  泉 質   カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   55.6  ℃
 pH   8.9
 成分総計   1.14  g/㎏
    Na=120/K=10.6/Ca=224(354.6㎎/㎏)
  Cl=37.1/SO4=672/CO3=4.5(713.6㎎/㎏)
  H2SiO3=70.1/HBO2=1.2(71.3㎎/㎏)
                         〔1997.04.01〕
 入浴履歴   初訪10.09.24
 評 価   ★★★★★★
 四万温泉
御 夢 想 の 湯
                              しまおんせん ごむそうのゆ
別府でよく目にする天草陶石に似た淡黄色の石板で仕上げら
れた浴室には、窓のある右奥に寄せて黒御影石を刳り抜いて
造った1.4×0.8mほどの小さな湯船が配されています。
右奥の石製の樋から掛け流されているのは、薬師堂の下から
湧出しているという“御夢想の湯”と呼ばれる含芒硝-石膏
泉で、無色透明の少し熱めの湯からは、焦げたような石膏臭
が香り、ごく薄い塩味も感じられました。

源泉の湧出量に見合うように造られたという可愛らしい湯船
は、2人浸かるのが精一杯という大きさですが、そのおかげ
で湯の鮮度としては申し分なし。
そのような浴場を一般に開放していただいていることに感謝
しつつ、吹抜けとなった天井を見上げながら、初めての四万
の湯を存分に堪能させていただきました。  〔12.03.21〕
突き当たりを左に折れると奥には洗面
所があり、その左がトイレ、右側が浴
場となっています。

浴場は脱衣所と浴室の間に仕切りのな
い一体型の造りで、小さな脱衣所には
申し訳程度に4庫の脱衣箱が備えられ
ていました。
日向見川の渓流を望む傾斜地に立地し
ているため、浴室は脱衣所から階段を
5段分下りた半地下のような位置に設
けられています。
中に入ると小さな玄関があって、正面はすぐ突き当たり。右手の壁には神棚
のように拵えられた料金口があり、志を納めます。
浴舎内は外観から受ける印象に比して意外と小ぢんまりしており、壁から上
は板張りで仕上げられ、とても清新な感じがしました。
かつての浴舎は趣のないコンクリ
ート造りの2階建てで、小さな木造
の浴場を擁していたそうですが、
2006年1月に建て替えられた新浴舎
は、銅板葺きの寄棟屋根が三重に
載った堂々とした木造の湯屋建築
で、男女別に分かれた浴場入口の
格子扉の上には、やはり銅板で葺
かれた軒唐破風が設えられていま
す。
『御夢想の湯』は、湯薬師トンネル
の北側で国道から旧街道に入って北
へ約1.2㎞、温泉街最奥の日向見地
区に所在する御夢想の湯管理組合に
よって管理されている共同浴場です。

開湯に関わる伝承から四万温泉発祥
の地と呼ばれ、浴場のすぐ横には、
1598(慶長3)年に真田信幸の武運長
久を願って建立され、1950年8月に
国の重要文化財に指定された唐風建
築の日向見薬師堂が鎮座しています。
四万温泉は、国道145号の伊勢町上交差点から国道353号で北へ約14km、
1500m級の山々に囲まれた四万川とその支流である日向見川・新湯川沿
いに36軒の旅館・ホテルが建ち並ぶ温泉地で、草津温泉・伊香保温泉と
並んで“上州三名湯”と呼ばれています。

延暦年間(782~806)に蝦夷征討の際に立寄った坂上田村麻呂が発見した
とも、989(永延3)年頃、越後から上野国へ越えてきた源頼光の四天王の
1人である碓氷日向守貞光が、夜中読経を行っていたところ、夜半にど
こからともなく現われた童子が「汝が読経の誠心に感じて四万の病悩を
治する霊泉を授ける。我はこの山の神霊なり。」という神託を授け、お
告げのとおりに発見されたその温泉を“御夢想の湯”、その地を“四万
郷”と名付けたとも伝えられています。

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戦国時代には、関東管領であった上杉憲政(1523~1579)が度々訪れ、
1563(永禄6)年に武田信玄方の真田幸隆の攻めを受けた岩櫃城主 斎藤
基国の家臣で、落城の際のしんがりを務めた田村甚五郎清政が、この
地に留まって湯屋を設置。真田昌幸もその孫である田村彦左衛門に湯
守を命じ、整備に力を入れたそうです。
17世紀後半になると湯治場として広く知られるようになり、大正時代
後半からは長期滞在型の利用が増加。与謝野晶子や高村光太郎・太宰
治といった文人も訪れていたとのことです。

温泉街は奥から日向見・ゆずりは・新湯・山口・温泉口という5つの
地区に分かれ、1954年には酸ケ湯温泉・日光湯本温泉とともに国民保
養温泉地の第1号に指定されています。