住 所   岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂710
  電 話   0578-89-2021
 営業時間   8:00~20:00
 入浴料   800円 (26日 500円)
温泉利用状況   完全放流式 (内湯 加水あり)
   
 源 泉 名   新穂高の湯1号泉 / 新穂高の湯2号泉
  泉 質   単純温泉(アルカリ性) / 単純硫黄泉
 湧出量   300 / 500 ℓ/min
 泉 温   73.8 / 85.6  ℃
 pH   8.5 / 8.5
 成分総計   0.6435 / 0.8187 g/㎏
    Li=0.9/Sr=0.1/Na=121.3/K=16.5/Ca=24.5/Mg=0.3/
  Al=0.09/Fe2=0.2/Mn=0.3(164.2㎎/㎏)
  F=4.0/Br=0.4/Cl=134.5/SO4=24.1/HCO3=127.9/
  CO3=9.0/NO3=0.2/HS=1.0(301.1㎎/㎏)
  H2SiO3=170.8/HBO2=7.4(178.2㎎/㎏)
  H2S=0.04(0.04㎎/㎏)            〔2006.03.17〕

  Na=142.7/K=25.9/Ca=14.6/Mg=0.1(183.3㎎/㎏)
  F=5.6/Cl=183.8/SO4=24.2/HCO3=79.8/CO3=27.1/
  HS=5.3(325.8㎎/㎏)
  H2SiO3=297.0/HBO2=12.4(309.4㎎/㎏)
  CO2=<0.4/H2S=0.2(0.2㎎/㎏)      〔2008.05.20〕

 入浴履歴   初訪10.08.28
 評 価   ★★★★
 新穂高温泉
中崎山荘 奥飛騨の湯
             しんほだかおんせん なかざきさんそう おくひだのゆ
内湯に掛け流しで供され
ているのは、新穂高の湯
1号泉と呼ばれているア
ルカリ性単純温泉で、泉
温が70℃を超える高温泉
のために湧水が加えられ
ているものの、うっすら
白濁した湯の中では消し
ゴム滓のような白い湯の
華が舞い、檜の香りとと
もに弱い焦げ硫黄臭が漂
う、少つるり感のある良
泉でした。
浴場は内湯と露天から
なり、石タイル張りの
内湯には、左側の3辺
に7基のシャワーカラ
ン、右奥に4.15×3.1
mほどのゆったりした
檜風呂が配され、正面
には湧水とともに源泉
を味わうことができる
飲泉施設が設けられて
います。
また、1841(天保12)年に高山陣屋の地役人 山崎弘泰が記した『蒲田
記』には、「蒲田温泉」の名で紹介されており、少なくとも江戸後期
には周知されていたようです。

現在は、県道槍ヶ岳公園線(475号)の神坂トンネルから蒲田トンネル
を抜けるまでの川沿いに宿泊施設が点在する“蒲田源泉エリア”、中
尾橋を渡って右手を上った先、2000m以上の山々に囲まれた高原に立
地する“中尾源泉エリア”、中尾橋から新穂高ロープウェイに至る最
奥部に位置する“新穂高源泉エリア”の3つの地区からなり、宿泊施
設は中尾エリアを中心に総数約40軒を数えます。

なお、1964年の平湯温泉に続き、1968年11月には温泉郷を構成する残
りの3温泉とともに国民保養温泉地に指定されています。
新穂高温泉は、穂高連峰を源とする蒲田川の上流域に湧く温泉で、奥飛騨温泉郷と総称される5つの温泉地の
中では最も北に位置しています。

開湯の時期ははっきりしませんが、1728(享保13)年に7代目の飛騨国代官に着任した長谷川忠崇が徳川吉宗の
命により編纂に着手し、1829(文政12)年に孫 一陽の校訂を経て幕府に献納された『飛州志』には、天正年間
(1573~1593)、東濃に住む孝行息子が薬師如来の導きによってこの地を訪れ、重病の親を湯に浸からせたと
ころ、7日で気分が晴れ、14日で身体壮健、27日で10数年来苦しんできた病が完治したという伝説が残されて
います。

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温泉宿としての再開を期しながらも、オーナーである水波 隆さんご自身が2007年8月に患った心筋梗塞によ
って断念を余儀なくされ、ようやく開業にこぎつけた入浴施設。
入浴料はちっぴり割高ですが、奥飛騨らしい清々しく凛とした空気の中で浸かる温泉はとても心地良く、特
に腰湯ができるように段が設えられた内湯では寝湯を楽しむこともでき、思う存分満喫しました。
                                           〔12.03.02〕
飲泉施設で弱いながらも
明瞭に感知できる茹で玉
子のような芳ばしい香り
は、湯船を満たした透明
湯では痕跡的となり、甘
苦味が感じられる程度と
なっているものの、つる
つるした肌触りを楽しむ
ことができました。
この装置で冷却して露天風呂に掛け流されているのは、泉温
がさらに高い新穂高の湯2号泉という単純硫黄泉。
一方、湯船の右奥にあるガラス扉から外に出ると、右手にスチームサウ
ナ、左側に大小の岩で周りを画した岩風呂が配され、そのすぐ奥には、
別府鉄輪のひょうたん温泉で発案された竹製冷却装置“湯雨竹”が設置
されていました。
落ち着きのある廊下を奥に向かうと、
左手前が男湯、突き当たりが女湯と
なっており、それぞれ入口には暖簾
が掛けられています。

脱衣所は明るくゆったりした造りで、
右側に32庫の木製鍵付きロッカー、
奥に休憩用の椅子が備えられ、開業
して間もないこともあって、室内に
は木材の良い香りが広がっていまし
た。
『中崎山荘 奥飛騨の湯』は、1955年頃に温泉地発祥の宿として新穂高温泉の最奥に開業され、2007年10月
に砂防工事によって取り壊された中崎山荘が、かつて所在していた新穂高ロープウェイ直下の蒲田川右岸か
ら対岸に移り、2010年4月20日に開設した日帰り入浴施設です。
北アルプスをバックに新穂高バスターミナルのすぐ奥に建築された建物
は、木材をふんだんに利用した温もりを感じさせる瀟洒な2階建て。
玄関を入るとすぐ手前に下足場があり、廊下の右手前に設置された券売
機で入浴券を購入し、向かいの受付で下足箱の鍵とともに提示して、脱
衣ロッカーの鍵を受け取るようになっています。

旧施設は、1956~57年に朝日新聞で連載、57年に新潮社より刊行された
井上 靖の小説『氷壁』で“山間の一軒家”と記され、半世紀にわたっ
て登山者に愛された宿でしたが、その伝統は新浴場にも引き継がれ、券
売機の横の棚が登山者の荷物で一杯となっているのを見て、入浴を諦め
て食事のみに留めたことがあります。