住 所   長野県松本市安曇白骨4182-1
  電 話   0263-93-2132
 営業時間   立寄り 11:00~14:00 (休=不定休)
 入浴料   600円
温泉利用状況   完全放流式 (熱交換器による加温あり)
   
 源 泉 名   小梨の湯
  泉 質   含硫黄-カルシウム・マグネシウム-炭酸水素
  塩泉
 湧出量   40   ℓ/min
 泉 温   32.5  ℃
 pH   6.5
 成分総計   1.796 g/㎏
    Li=0.5/Sr=0.4/Na=84.5/K=25.8/Ca=210.0/Mg=63.6/
  Fe2=0.04/Ba=0.8/Mn=0.07(385.7㎎/㎏)
  F=0.6/Cl=89.6/SO4=5.0/HCO3=1025/NO3=痕跡/
  HS=6.1(1126㎎/㎏)
  H2Si03=55.8/HBO2=7.3(63.1㎎/㎏)
  CO2=207.1/H2S=13.7(220.8㎎/㎏)    〔2005.04.27〕
 入浴履歴   初訪09.08.15
 評 価   ★★★★★★★
 白骨温泉
小梨の湯 笹屋
                       しらほねおんせん こなしのゆ ささや
上を見上げれば太い梁が組まれた見事
な天井、そして湯船からは鮮やかな緑
と白樺林を眺めることができ、静謐な
中でしっとりとした時間を過ごすこと
ができました。


私的には、白骨温泉の中では泡の湯と
双璧をなす、いつか一度は宿泊してみ
たい日本秘湯を守る会の会員宿です。
            〔11.04.02〕
白い湯船にたっぷりと満たされた青白濁の湯ももちろん素晴らしいですが、何
より秀逸なのは、この浴舎の佇まいと雰囲気。
まずは、その貸切露天から。
向かい側の入口を入り、階段を上り切って右へ進んでいくと、背後に白
樺林を控えた小振りな岩風呂が現われます。

湯船全体が析出物によって真っ白になっており、そこに左奥の竹筒から
トボトボと湯が注がれています。
『小梨の湯 笹屋』は、白骨温泉観光案内所から県道白骨温泉線(300号)で乗鞍高原方面へ約1.2㎞、小梨平
の最も奥に位置する1983年創業の温泉旅館です。
白骨温泉は、十石山(2525m)の東麓、梓川の支流である湯川とこれに注ぐ湯沢の渓谷沿いに11軒の宿泊施設
が点在する山峡の温泉地で、国道158号から県道白骨温泉線(300号)で3.7㎞、あるいは乗鞍高原から上高地
乗鞍スーパー林道を経由して7.5㎞ほどで到着します。

鎌倉時代にはすでに湧出し、戦国時代には“武田信玄の隠し湯”になっていたとされる温泉で、元禄年間
(1688~1703)に斎藤孫左衛門が温泉宿を開業。
近代以後は斎藤茂吉・与謝野晶子・三好達治などの文人がこの地を訪問し、中でもこの湯をこよなく愛した
若山牧水は、喜志子夫人とともにたびたび訪れ、歌を残しています。

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この湯船、貸切露天と同
様に全体が白色の析出物
で覆われており、本来は
何の素材で造られている
のか窺うこともできませ
ん。

湯船へは左奥の湯口から
トボトボと湯が注がれ、
縁全体から少しずつ溢れ
出ていました。
右側にはカラン3対・シャワーカラン3基が並び、左奥に寄せ
て3×2mほどの長方形の湯船が置かれています。
一方、立寄り専用の入口から右手の
階段を上った奥の左手にある殿の湯。
格子戸の先の脱衣所はまずまずの広
さがあり、左側には2段の棚に10個
の脱衣籠が備えられていました。

内湯は板壁・石板張りで、奥と左側
のガラス窓を取り払った半露天とも
言うべき開放的な造りをしています。
供されているのは、地下
200mで掘削自噴し、300
m引湯されているという
自家源泉。

泉温が少し低いために熱
交換器で加温されている
透明度30㎝ほどの美しい
青磁色の濁り湯からは、
芳ばしさのある焦げ硫黄
臭と薄塩味・少炭酸味が
感じられ、乗鞍高原温泉
に少し近い感じがしまし
た。
県道から案内板にしたがって白樺林の中を100mほど入っていくと、
江戸時代末期の民家を再生したという2階建て一部3階の大きな白壁建
物が現われます。
勾配の緩い切妻屋根の上に雀おどしという大きな棟飾りを載せたこの
建物は、「本棟造り」と呼ばれる中信から南信地域特有の民家形式で、
妻入りもその特徴の一つとされています。
ただし、妻側にある宿泊客用の玄関とは別に、右手に回った平側にも
立寄り入浴専用の入口が設けられており、こちらで入浴の受付を行う
ようになっていました。

浴場は、“殿の湯”“姫の湯”という男女別の内湯のほか、“小梨の
湯”という貸切の露天風呂があり、空いていればこちらも30分間利用
することができます。
元来は、温泉成分によって湯船の内側が白くなることから“白船”と
呼ばれていましたが、1913(大正2)年から29年にわたって新聞に連載
された中里介山の時代小説『大菩薩峠』の中で「白骨」と表記されて
からは、こちらに統一して呼称されるようになりました。

胃腸病に効能があり、“三日入ると三年は風邪を引かない”とも言わ
れる人気の温泉ですが、2004年7月に一部施設で入浴剤を混入してい
たことが発覚し、全国的な一大騒動に発展しました。

なお、1974年3月には国民保養温泉地に指定されています。