住 所   長野県松本市安曇白骨4201
  電 話   0263-93-2201
 営業時間   立寄り 12:00~14:00 (休=不定休・冬期)
 入浴料   700円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   新宅新源泉1号
  泉 質   含硫黄-カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-
  炭酸水素塩泉
 湧出量   240  ℓ/min
 泉 温   49.8  ℃
 pH   6.5
 成分総計   1.948 g/㎏
    Li=0.5/Na=88.6/K=28.1/Ca=198.7/Mg=49.2/NH4=0.02/
  Fe2=0.02/Zn=痕跡/Ba=1.0/Mn=0.2(366.7㎎/㎏)
  F=0.6/I=0.08/Br=0.1/Cl=81.5/SO4=2.0/HCO3=922.6/
  HS=5.7(1013㎎/㎏)
  H2Si03=78.5/HBO2=8.1(86.6㎎/㎏)
  CO2=457.4/H2S=24.5(481.9㎎/㎏)
  
〔2004.08.31〕
 入浴履歴   初訪09.04.18
 評 価   ★★★★★★ (暫定)
 白骨温泉
白船荘 新宅旅館
               しらほねおんせん しらふねそう しんたくりょかん
いずれの湯船も析出物でまっ白と
なっており、内湯の床に敷き詰め
られた方形の木タイルも、温泉成
分によって最初は材質が木である
ことに気が付かないほどでした。

ちょうど宿泊客の朝食時間と重な
っていたのか、滞在していた間は
ほぼ貸切状態。
落ち着いた佇まいの内湯と凛とし
た冷気の残る露天のそれぞれで、
一際芳ばしい硫黄泉をゆったりと
堪能することができ、とても満足
度の高い湯浴みとなりました。
          〔11.01.20〕
一方、右奥の戸から渡り廊下のよ
うな少し傾斜のある屋根付きの通
路を抜けた先には、奥行きが7m
を優に超える露天岩風呂が設置さ
れており、丸太と竹を利用した2
本の樋から注がれる湯の音だけが、
静けさの中で響いていました。

各湯船を満たしているのは、“あ
らたまの湯”と呼ばれる自家源泉。
白骨温泉らしい透明度30㎝ほどの
美しい青磁色の濁り湯からは、注
入量の加減のみで湯温が調整され
ているおかげか、しっかりした焦
げ硫黄臭が香り、高温泉ながら薄
塩味とともに炭酸味も感じました。
内湯は、天井と壁面腰下を除けば窓枠に至るまですべて木造り。

右手前の洗い場には7基のシャワーカラン、大きなガラス窓が嵌められ
た正面には5.7×2.9mほどの広々とした湯船が配され、飲泉用の枡が置
かれた木造りの湯口から、熱めの湯がドボドボと掛け流されています。
黒い扉と障子戸を開けると、左側に下足箱。
目の前には階段が上に向かって延び、踊り場の左手
に男湯の暖簾、上り切った正面に女湯の暖簾が掛か
っているのが見えます。

脱衣所は床暖房入りの畳敷きで、左には5基の洗面
ボウルが並ぶパウダーコーナーがあり、右側と奥に
は48庫の脱衣箱が設えられていました。
浴場は、紫雲閣の中にある“白泉”“玉泉”と呼ばれる男女別大浴場
と露天風呂のほか、宿泊客は無料で利用できる“すもも”“こなし”
という家族風呂が設けられています。

白骨に到着したのは午前8時。
この宿では、白骨温泉の旅館の中では唯一朝早くから外来入浴を受け
付けており(現在は正午から2時間)、早速訪れることにしました。
本館で立寄り入浴を申し出て入浴料を支払うと、本館前を左へ進んだ
奥にある紫雲閣の右横に設けられた外来利用者専用の入口を教えてい
ただきました。
白骨温泉は、十石山(2525m)の東麓、梓川の支流である湯川とこれに注ぐ湯沢の渓谷沿いに11軒の宿泊施設
が点在する山峡の温泉地で、国道158号から県道白骨温泉線(300号)で3.7㎞、あるいは乗鞍高原から上高地
乗鞍スーパー林道を経由して7.5㎞ほどで到着します。

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『白船荘 新宅旅館』は、温泉名の語源ともなった白船を宿名に留め
る1865(慶応元)年創業の老舗旅館で、観光案内所を過ぎて100m先を
右へ折れ、案内にしたがって坂道を350mほど上っていくと、右側の
木立の中に少しロッジっぽい2階建ての本館の建物が見えてきます。
皇太子時代の今上天皇と高松宮も宿泊されたことがあるらしく、敷地
の入口にはその記念碑とともに飲泉所も設けられ、濃厚な硫黄の匂い
が期待を高めてくれます。

本館のほかに、1977年に建てられて1998年に改築された鳳雲閣、1995
年築の紫雲閣、1998年築の渓山館という3つの宿泊棟がその背後にあ
り、客室は全39室(和35・洋4)を数えます。
鎌倉時代にはすでに湧出し、戦国時代には武田信玄の隠し湯になっていたとさ
れる温泉で、元禄年間(1688~1703)に斎藤孫左衛門が温泉宿を開業。
近代以後は斎藤茂吉・与謝野晶子・三好達治などの文人がこの地を訪問し、中
でもこの湯をこよなく愛した若山牧水は、喜志子夫人とともにたびたび訪れ、
歌を残しています。


元来は、温泉成分によって湯船の内側が白くなることから“白船”と呼ばれて
いましたが、1913(大正2)年から29年にわたって新聞に連載された中里介山の
時代小説『大菩薩峠』の中で「白骨」と表記されてからは、こちらに統一して
呼称されるようになりました。
胃腸病に効能があり、“三日入ると三年は風邪を引かない”とも言われる人気
の温泉ですが、2004年7月に一部施設で入浴剤を混入していたことが発覚し、
全国的な一大騒動に発展しました。

なお、1974年3月には国民保養温泉地に指定されています。