住 所   熊本県阿蘇郡小国町下城杖立
  電 話   
 営業時間   8:00~21:00
 入浴料   200円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   
  泉 質   ナトリウム-塩化物泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温        ℃
 pH   
 成分総計       g/㎏
 





 入浴履歴   初訪13.04.27
 評 価   ★★★★
 杖立温泉
御 前 湯
                             つえたておんせん ごぜんゆ
浴室は壁面の途中から上が板張り、以下が淡桃色のタイル張りで、手前
右には温冷カラン2基、奥には手前幅1.5m強、奥行き1.2mほどの小さ
な台形湯船が配され、右奥の源泉カランから激熱の純食塩泉がトボトボ
と加えられています。
浴場も外観と同様に幅の狭い小ぢ
んまりした造りで、入口を入ると
すぐ目の前にある簀子敷きの脱衣
所には、手前に脱衣箱4庫、その
奥に洗面台1基が備えられていま
した。
『御前湯』は、杖立川の左岸を上流側へ
向かい、くきた別館という旅館の手前を
左に折れ、両側から迫る建物と建物の間
を縫うように延びる背戸屋を上り切った
先、かつて熊本藩主細川家御用達の浴場
が設置されていたという場所に所在する
共同浴場です。

浴舎は軒のない三角屋根が印象的な小振
りな建物で、上に扁額が掲げられた中央
の開口部を入ると左右両側にガラス格子
戸の入口があり、左が男、右が女湯に分
かれています。
杖立温泉は、小国町の中心部から国道212号(日田街道)を経由して北
北東方向へおよそ7.8㎞、筑後川の上流 杖立川の渓流沿いに20軒足ら
ずの宿泊施設と数か所の日帰り入浴施設・共同浴場が建ち並ぶ、大分
県境に接した谷間の温泉地です。

今から約1800年前、新羅出兵から帰国した神功皇后が筑紫で産気づい
た際、白髪の老人のお告げによって発見され、後の応神天皇の産湯と
して使用されたという開湯伝説を残す古湯で、「杖立」という地名は、
平安時代初期にこの地に立ち寄った空海(弘法大師)が、杖をついて湯
治に訪れた病人が、浴後に杖を立てたまま忘れて帰途についた様子を
見て詠んだ、“湯に入りて 病なおれば すがりてし 杖立ておいて 帰
る諸人”という歌に由来しているとのことです。

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本来の熱さを体感できなかったのはいささか残念でしたが、ガラス張りの天井から柔らかな陽光が降り注ぐ
中、3人浸かればいっぱいの可愛らしい湯船でゆったりと独占浴を楽しむことができ、ほんのひと時、殿様
気分に浸ることができました。                             〔14.02.07〕
注入量の絞り過ぎでぬる
めとなった無色透明の湯
からは、焦げ臭と油臭が
混ざったような独特な匂
いが香り、つるっと滑ら
かな肌触りが感じられま
した。
正面の壁には湯銭箱が備え付けら
れており、利用者は入浴前に入浴
料を納めるようになっています。
明治時代以降、野口雨情や高野素十といった文人が当地を訪れ、1947
年には、火野葦平が葉隠館に逗留して執筆した当温泉を舞台にした小
説『花扇』が発表されました。

昭和初期から高度成長期までは歓楽街温泉として大いに栄え、「九州
の奥座敷」と呼ばれていた当温泉も、バブル期以降は衰退傾向にあり
ましたが、近年では、“背戸屋(せどや)”と呼称される昭和期の雰囲
気を色濃く留めた迷路のような狭い路地裏の散策や源泉の蒸気を利用
した杖立プリン伝説プロジェクトなど、新たなまちづくりが進められ
ています。
また、4月初旬から5月中旬、杖立川の上を3500匹もの鯉のぼりが泳ぐ
鯉のぼり祭りは、全国に先駆けて1963年から始められたもので、小国
の春の風物詩として大勢の観光客で賑わっています。