住 所   長野県下水内郡栄村堺和山17926
  電 話   0257-67-2205
 営業時間   要確認
 入浴料   500円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   和山温泉
  泉 質   ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   48.5  ℃
 pH   7.8
 成分総計        g/㎏
 





 入浴履歴   初訪11.10.08
 評 価   ★★★★
 和山温泉
仁 成 館
                             わやまおんせん じんせいかん
同じ秋山郷内に湧出して
いる小赤沢温泉や屋敷温
泉と比べると、温泉自体
は決して個性的なもので
はありませんが、特筆す
べきは前面に遮るものの
ない開放的なロケーショ
ン。

紅葉には少しばかり早い
季節の訪問でしたが、中
津川渓谷を挟んで衝立の
ように正面に聳える鳥甲
山の眺めは抜群でした。
脱衣所の前には、間に自然石を積んで2槽に仕切った岩風呂が配され、
湯口のある奥行き2.6mほどの手前側は適温、それよりわずかに広い奥
側はぬるめとなっていました。
一方、混浴の露天風呂は、階段を上
らずに正面の格子戸を抜け、木塀で
目隠しされた先に設けられており、
屋根掛けされた浴場の左端に男女別
に設えられた木造の簡易な脱衣所に
は、3段の棚にプラスチック籠2個が
置かれています。
浴室は壁の下半が平石、床がタイル張りで、左のガラス小窓の下に温冷
カランとシャワーカランが各1基、右奥に3辺を板材で縁取った2.4m強
×1.25mほどのタイル張り湯船が配されています。

右奥の湯口からたっぷりと掛け流されているのは含石膏-食塩泉。
無色透明の適温湯からは、痕跡的な石膏臭とごく微弱な渋味が感じられ
ました。
現在は、鳥甲山を正面に臨んで和山荘・鳥甲荘・雄山荘・佐久間荘と
いう4軒の民宿が営まれていますが、そこからさらに0.7㎞ほど下った
行き止まりに所在するのが『仁成館』です。

1982年に現皇太子の浩宮殿下も登山の際に宿泊したこともあるという
1794(寛政6)年創業の老舗旅館でしたが、2006年1月のいわゆる“平成
18年豪雪”による被害で宿泊施設としては休業し、現在は立寄り入浴
のみ受け付けているようです。
10室の客室を擁していたという鉤形の建物は木造の2階建てで、手前
の建物の奥寄りにある玄関を入って声を掛けると、大阪の出身という
女将さんが出て来られ、立寄り入浴の申し出に快く応じて下さいまし
た。
和山温泉は、国道177号の大割野交差点から国道405号線で南へ27.2㎞ほど上り、案内表示にしたがって曲が
りくねった山道を中津川の渓谷に向かって下ること約1.6㎞、切明から一つ手前の和山集落に湧く1789(寛政
元)年に秋田のマタギによって発見されたと伝えられる静かな温泉地です。
平家の落人伝説を残し、1828(文政11)年に初めてこの地を訪れた魚沼郡
塩沢の商人・随筆家の鈴木牧之(1770~1842)によって著された『秋山紀
行』『北越雪譜』で紹介され、その存在が世に知られるようになりまし
た。
近代以前より越後・信濃両国にまたがり、その行政的な区分は、新潟県
中魚沼郡津南町と長野県下水内郡栄村という形で現在にも引き継がれて
います。

最奥の切明集落までの車道が完成したのが1953年、冬期のバス運行が可
能となったのが1985年という、長らく自給自足の生活を余儀なくされて
きた山深い里で、1989年には、JTB開催のシンポジウムで選定された
“日本の秘境100選”の一つに選ばれています。
“秋山郷”は、苗場山(2145m)と鳥甲山(2038m)に東西を挟まれた信越国境の山間、北流して信濃川に注ぐ
中津川によって刻まれた急峻な峡谷沿いに点在する12の集落の総称です。
湯上がりには食堂でコーヒーをご馳走になるなど、ご主人・女将さんともに飾らないお人柄に好感したアッ
トホームな入浴施設で、これからも立寄り入浴だけでも何とか維持していただきたいと強く感じました。
                                           〔12.12.02〕
浴場は男女別の内湯と混浴の露天風
呂の3か所。

内湯は館内を一番奥へ向かい、左手
の階段を上がって右側へ進んだ突き
当たりにあり、右手前が女湯、奥が
貸切利用させていただいた男湯とな
っています。
男湯の脱衣所には、左奥に9庫の脱
衣箱が備えられ、その中には8個の
プラスチックが納められていました。

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