住 所   和歌山県田辺市本宮町湯峯102
  電 話   0735-42-0008
 営業時間   立寄り 11:00~15:00 (休=20・21日)
 入浴料   600円
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   温水湯
  泉 質   含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   83.0 ℃
 pH   7.3
 成分総計   1.803 g/㎏
    H=<0.1/Na=431.4/K=21.7/Ca=21.2/Mg=2.0/Al=<0.1/
  Fe2・3=<0.1/Mn=0.2(476.6mg/kg)
  F=9.9/Cl=214.0/SO4=10.2/HCO3=854.3/CO3=<0.1/
  OH=<0.1/HS=2.2/S2O3=3.5/BO2=<0.1/HSiO3=<0.1
  (1094mg/kg)
  H2SiO3=157.3/HBO2=19.2(176.5mg/kg)
  CO2=55.0/H2S=1.3(56.3mg/kg)
     〔2015.03.27〕

 入浴履歴   初訪11.01.22,最終17.08.11(2回目)
 評 価   ★★★★ (暫定)
 湯の峰温泉
伊 せ や
                              ゆのみねおんせん  いせや

泉源により近
い女湯では、
湯葉のような
白い湯の華が
多量に舞い、
浴感も異なる
とのこと。

機会があれば
一度宿泊で訪
れ、ぜひとも
浸かり比べを
してみたいと
思います。
〔17.08.13〕
浴室に関しても、仄暗い雰囲気や洗い場と湯船の位置関係な
どは6年半前と変わっていませんが、仔細に観察してみると
湯船のタイルが張り替えられ、中央に立つ柱の根元に中礫が
巡らされるなどの差違が看取できました。


変形八角形の湯船にたっぷりと満たされているのは、温水谷
の右岸で自然湧出し、湯の谷荘や民宿のやまねでも利用され
ている“温水湯(ぬくみゆう)”。
新館主の源泉100%に対する拘りにより、源泉パイプを沢の
水に通し、熱交換によって湯温を調整しているといううっす
らと白濁した湯は少し熱めで、湯面からは弱いながらも芳ば
しい硫黄臭が香り、肌がしっとりしました。
脱衣所の掲示に「薬師湯」
と書かれていた少し熱め
の透明湯からは、芳ばし
い焦げ硫黄臭がしっかり
香り、硫黄苦味と少しつ
るっとする肌触りを感じ
ました。
湯船へは奥の岩積みに設けられた湯口から源泉が滝のように
注がれ、その湯音は脱衣所まで響き渡っていました。
浴室は平石張りで、奥の左寄り
と右手にガラス窓が設けられて
いるものの、前者の外は崖面、
後者は竹林となっているため、
日中でも仄暗い空間となってい
ます。

左壁には5基のシャワーカラン
が並び、右側には奥から右側縁
を岩や礫で縁取った奥行き5m
超、幅3.4mほどの変形八角形
を呈したタイル張り湯船が配さ
れていました。
ロビーの左横を抜けて廊下を奥へ向
かうと、右側手前に“判官湯”、突
き当たり左手に“姫乃湯”と扉一枚
でこれと繋がる露天風呂“光明湯”
があり、立寄り入浴の時間帯は前者
が男湯となっていました。

格子のガラス戸を入り、白い暖簾を
潜った先が脱衣所。
右手には2段の棚に籠が8個ずつ備え
られ、向かって左にはボウル3基の
洗面台が設えられていました。
湯の峰を代表するもう1軒の老舗
宿、旅館あづまやと対面するよう
に湯の谷川の左岸に建つ2階建て
の瀟洒な建物は、1991年に全面改
装されたもので、客室は全14室を
数えます。

館内は地味な色合いで仕上げた落
ち着きのある造りで、玄関から上
がると左手に小さなカウンターが
あり、ここで立寄り入浴をお願い
します。
『花や木の宿 伊せや』は、公衆浴場の入口右手、東光寺の真向かいに
所在する、1772(宝永元)年創業の老舗旅館です。

湯の峰では唯一源泉を3本所有している宿として有名ですが、これまで
立寄り入浴が行われず、宿泊料も2万円前後と高めのため、未湯のまま
となっていました。
ところが、2010年秋に発行された温泉情報誌に「状況に応じて立寄り入
浴可」と紹介されていたことから、真偽を確かめるために事前に電話で
お伺いしたところ、すんなりOKとのお返事。
訪ねてみると、玄関先にも入浴できる旨が書かれた黒板が置かれていま
した。

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内風呂のみの手前側が男湯、内風
呂に加え露天風呂も備えている奥
が女湯という浴場の利用の仕方も
以前のまま。

脱衣所も洗面カウンターの最奥横
に置かれていた紫外線殺菌保管庫
が取り除かれ、扇風機の大きさと
設置位置が異なっていた程度で、
特段の違いは見受けられません。
2011年8月末から9月初めにかけて来襲した台風12号による記録的な豪
雨でもたらされた「紀伊半島大水害」の影響を被って同年9月30日を
もって閉館に追い込まれ、その後、競売で落札した温泉好きの現館主
によって2015年12月28日に再興された『伊せや』を6年半振りに訪れ
ました。

“~旅人が湯けむりをのんだ~”をキャッチコピーに、宿泊費を抑え
本格的湯治の宿を目指してリニューアルオープンしたという宿は、外
観を含めたハード面には基本的に変化はないようですが、玄関ホール
から浴場へ至る廊下の壁紙や床のカーペット、ロビーの傍らに新たに
設置された貴重品ロッカーなど、所々に手が加えられているようです。

加水によって湯温調整が行われているため、100%源泉のくすり湯と比べると物足りなさは否めないものの、
湯船の縁全体から溢れ出す掛け流しの湯はとても気持ち良く、ゆったりと満喫させていただきました。
                                           〔12.05.07〕
湯の峰温泉は、国道168号の本宮交差点から国道311号(熊野街道)を経由して約4㎞、熊野川の支流・四村川に
注ぐ湯の谷川の狭小な谷間に14軒の宿が建ち並ぶ、硫黄の香り漂う風情のある温泉地です。
今から1800年前、第13代の成務天皇の代に熊野国造 大阿刀足尼によ
って発見されたという伝えを残し、湯の華でできた薬師如来の胸から
温泉が湧出したことから“湯の胸”、それが転じて“湯の峰”と呼ば
れるようになったとも言われています。
中世には熊野本宮大社への参詣者の湯垢離場として栄え、室町時代に
は、上杉禅秀の乱で足利持氏に敗れ、相模国で毒を盛られた常陸の豪
族 小栗助重(判官)が、熊野権現の導きと照手姫の助力によってこの
地に辿り着き、49日の湯治のうえ蘇生したという伝説も残されていま
す。

なお、1957年には、同じ本宮町内の川湯温泉・渡瀬温泉とともに熊野
本宮温泉郷として国民保養温泉地に指定されました。