住 所   島根県大田市温泉津町温泉津口7-1
  電 話   0855-65-4894
 営業時間   平日 8:00~21:00 / 土・日・祝 6:00~21:00
 入浴料   350円 (貸切湯 40分650円)
温泉利用状況   完全放流式
   
 源 泉 名   薬師湯温泉
  泉 質   ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
 湧出量       ℓ/min
 泉 温   45.3 ℃
 pH   6.3
 成分総計   7.53 g/㎏
    L=1.8/Sr=12.3/Na=1710/K=72.5/Ca=433/Mg=84.4/
  Fe2・3=4.1/Mn=0.4(2318.5㎎/㎏)
  F=1.0/I=0.7/Br=8.6/Cl=2660/SO4=965/HCO3=941
  (4576.3㎎/㎏)
  HAsO2=2.3/H2SiO3=118/HBO2=35.3(155.6㎎/㎏)
  CO2=484(484.0㎎/㎏)          〔2013.08.20〕
 入浴履歴   初訪06.11.03,最終07.08.17(2回目)
 評 価   ★★★★★★
 温泉津温泉
薬 師 湯
                        ゆのつおんせん やくしゆ
円筒形の張出しの下には2か所の入口があり、男性は左、女
性は右側から入り、番台で直接入浴料を支払います。
ただし、番台の背後は特に仕切りは設けられておらず、全国
で16か所のみという日本温泉協会の“オール5”認定看板な
どを展示した共有スペースとなっています。

脱衣所も改装の際に手が加えられて小綺麗となっていました
が、幸いなことに浴室は旧来のまま。
中央奥寄りにオーバル形の湯船が置かれ、奥の岩組みの下に
あるナマズを象った湯口からは、各旅館にも配湯されている
という、2~3m離れた泉源から引かれた新源泉が掛け流され
ていました。
温泉津温泉には、室町時代以来の歴史を誇る元湯のほか、1872(明治5)年の浜
田地震で自然湧出したという別源泉があり、この源泉を利用しているのが、元
湯の斜め向かいにあるもう1か所の共同浴場、『薬師湯』です。
地震に由来する温泉らしく“震湯”“なまず湯”とも呼ばれ、また、かつては
源泉所有者(内藤家)の苗字から“藤乃湯”とも呼称されていましたが、温泉の
守りとして薬師如来を祀っていることから、現在の名に変わったそうです。

浴場のすぐ横には、写真で度々目にする大正初期建築のレトロな旧浴舎が残さ
れており、現在は「震湯サロン」という名のギャラリーとして利用されていま
す。
代わって建てられた浴舎も、入口の上を半円筒形に張り出させた、まるで古い
映画館を想起させるような佇まいを見せていましたが、2006年に外観の形状は
そのままに改装され、かつての薄汚れたような灰色のコンクリート外壁は、美
しい淡いクリーム色へと変わりました。

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緑褐色に濁った湯からは金気臭が香
り、元湯と比べて少し甘味のある鉄
錆味と薄塩味・炭酸味が感じられま
した。
湯温はやはり熱めで、長湯は叶いま
せんが、元湯の熱さを体験した後で
は比較的浸かりやすく感じました。

ただし、路上での盛んな客引きの成
果か、中は観光客で大賑わいで、落
ち着いて湯を満喫できなかった点が
非常に残念でした。
泉質や湯の利用方法に関しては甲乙付けがたく、湯船の縁から床にかけて覆った析出物の見事さなど元湯を
凌ぐ点も認められますが、浴場の風情や雰囲気はやはり元湯の方に軍配が上がります。

それでも、改装後に屋上で始められた温泉街を眺めながらの温泉コーヒーの無料サービスは、風呂上りに実
に嬉しいもてなしでした。                               〔09.10.20〕
温泉津温泉は、大国主命が病気のウサギを湯に入れて救った、あるいは、およそ1300年前に旅僧が湯に浸か
って傷を癒している古狸を見つけたことから発見されたという伝説を残す温泉で、承平年間(931~938年)に
源順が編纂した『倭名類聚抄』にもその名が記されている古湯です。

中・近世に石見銀の輸出港として栄えた温泉津港から山側へ延びる“銀山街道”と呼ばれる谷間の細道の両
側に、15軒の宿泊施設や共同浴場、土産物屋・飲食店などが建ち並び、2004年7月には、温泉街としては初
めて国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。